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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

「髄膜炎ベルト地帯」のギニア
髄膜炎流行中、予防接種キャンペーン終了
本年すでに539件の感染疑い、52名死亡

【2014年6月16日 コナクリ(ギニア)発】

ギニア政府とWHO(世界保健機関)、ユニセフはギニア東部で実施していた髄膜炎予防接種キャンペーンを終了しました。同地域では、髄膜炎が流行しており、今年初めから少なくとも52名が死亡しています。

髄膜炎予防接種を実施

髄膜炎予防接種キャンペーンの様子。
©UNICEF Guinea/2014
髄膜炎予防接種キャンペーンの様子。

予防接種キャンペーンは、感染が確認されている東南部のマンディアナ(Mandjana)県とシギリ(Siguiri)県で1〜29歳の住民を対象に行われ、人口の94%、約115万3,000人が予防接種を受けました。現地のチームは、地元ラジオを通じての広報活動のほか、村で住民を集め、子どもへの髄膜炎の危険性を説明し、予防接種実施場所の情報提供などの直接的な働きかけも行いました。加えて、ワクチンを一定温度に保冷し、保管するコールドチェーンも強化されました。

ユニセフ・ギニア事務所代表のモハメド・アヨヤは「エボラ出血熱に加え、ギニアは多くの保健危機に直面しています。はしか、マラリア、栄養不良に加えて、髄膜炎が発生しています。こうした困難にもかかわらず、6月16日のアフリカ子どもの日に、髄膜炎の予防接種キャンペーンの終了を報告でき、死に至ることもあるこの病気から子どもたちを守れることをうれしく思います」と述べました。

本年539件の感染疑い、52名死亡

ギニアは、西はセネガルから東はエチオピアに及ぶ「髄膜炎ベルト地帯(Meningitis Belt)」に位置しています。この地帯では、過去15年間で70万人が髄膜炎に感染したとみられ、致死率は10%以上に上ります。髄膜炎は、季節性の感染症で、乾季のほうが発生しやすい傾向にあります。

2005年から2010年にかけて、ギニアでは東南部のローラ(Lola)県、ゼレコレ(N’Zerekore)県、中部のトゥゲ(Tougue)県、ラベ(Labe)県、中南部のファラナ(Faranah)県で、831件の感染が疑われ、139名が死亡、致死率は16.7%に上りました。2013年初めには、85件の感染が疑われ、13名が死亡(致死率15.3%)、2014年初めからは539件の感染が疑われ、52名が死亡(致死率9.6%)しています。

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