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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

安全な出産・育児へ読み書き学ぶ
<インドネシア>

インドネシア東部のロンボク島セラ村。ここでは毎週2回、女性たちが家事や仕事から開放される夜間に、字の読み方、書き方を学ぶ教室が開かれています。ユニセフが、地域のNGOと協力し、実施している女性支援事業のひとつです。

インドネシア国内でも、ロンボクの妊産婦死亡率、乳児死亡率は平均値をかなり上回り、母子保健の遅れが深刻な問題となっています。その主な原因として、助産婦さんの不足、妊婦の年齢が若すぎることなどと共に、女性が「字を読めないこと」が挙げられます。「文字が読めない」「自分で情報が集められない」…となれば、薬品の表示が読めないため子どもの看護が不十分になってしまったり、不衛生な水を煮沸しないまま飲ませてしまったり、といった知識不足による子どもの健康面での問題が生じてきます。また、安全なお産に関する知識が乏しいため、伝統的な呪術(じゅじゅつ)による出産が多くなるということもあるでしょう。

今回のクラスに参加した女性たちは25歳から43歳。教材は生活に非常に密着したものです。例えば「沸騰しないまま水を飲むとどうなるか」を絵を見ながら話し合ったり、単語をつなぎあわせて文章を作ったりして、読み方・書き方を学びます。

女性たちに質問をしてみました。文字が読めるようになって何がうれしいですか?「子どもの成績表の赤い数字(赤点)の意味が分かった」「量り売りの間違いがなくなった」「領収書でだまされなくなった」…。

こうした女性たちが、やがては子どもの教育や家族の保健衛生の向上を推進する力になり、その考え方が子どもたちにも受け継がれていけば、インドネシアの自助努力による発展につながるのでは…そんな明るい予感を与えてくれた女性たちの返事でした。

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