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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

深刻な貧困により性産業に巻き込まれる子どもたち

【2008年11月 ケニア・モンバサ】

© UNICEF video

スーザン(仮名)は、彼女の父が亡くなった後の14歳から、買春宿で働かされています。

「生活はとても苦しいです。私たちは魚を売って生活しているのですが、余った分は家族で食べます。私たちは大家族だったので、私はもっとお金を稼ぐための決心をしました。でもそれは、私がやりたいことではありませんでした・・・」と、スーザンは話します。

スーザンは、ケニア沿岸において、生きるために売春をせざるを得ない、何千もの女の子(18歳未満)のうちの一人です。最近のユニセフの報告によると、この地域の少なくとも30%の女の子は、12歳より以前から、何らかの形で性産業に関わっていると推定されています。

貧困は子ども買春を深刻化させる要因の一つ

貧困は子ども買春を深刻化させる要因の一つです。ケニアの観光業は成長が著しく、地元住民にとっても重要な経済機会を提供しています。

「家族にとって「お金」の誘惑は非常に大きいのです。両親は、娘や息子がこうした好況の波に乗れば、いくらかのお金をもたらして、今の生活を変えることができると思っているのです。だから、両親は子ども買春を黙認しているのです」と、子どもの保護を担当するケニア政府高官は話します。

脆弱な家族への支援

2004年、ケニア政府は苦しい生活を強いられている家族のために「送金プログラム」を開始し、現在では、約65,000家族がこのプログラムの支援を受けています。ケニア政府はまた、子どもの権利を守るために、子ども買春を禁止するための法律を制定しました。

また、多くの地元の観光業者が、観光者による子ども買春を根絶するための「コード・オブ・コンダクト(行動倫理規範)」に署名しました。

「私たちは、この地域では子ども買春が禁じられていることを旅行者の方々にご説明しています。また、一企業として行動倫理規範に署名し、私どものホテルでは子ども買春を絶対に禁止する旨をお伝えすることで、私たちの関わる人々が子ども買春に関与しないよう努めています」と、ホテル支配人組織の会長は話します。

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財団法人日本ユニセフ協会では、ケニアなどアフリカの子どもに対するユニセフの緊急援助を支援する「アフリカ緊急募金」の受付を行っています。皆様のご協力をよろしくお願い致します。

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