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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

学校の充実 村の人々にも希望
<ミャンマー>


 ミャンマーは、タイ、ラオス、中国、インド、バングラデシュに国境を接する多民族国家です。ビルマ族が全人口の70%を占めますが、ほかにカレン、カチン、シャン、モンなど、135の民族で構成されています。

東部のシャン州はシャン族が多い地域ですが、州北部のナムサンには、パラン族という少数民族が住んでいます。ナムサンは、中部の古都マンダレーから車で半日も走って山を越えたところにある小さな町です。

年に一度、3月末にパラン族の固有の伝統文化、言葉を守り続けていくために、民族文化祭が盛大に開催され、全国各地からパラン族の代表がナムサンに集まって歌や舞踊などを披露し合っています。

スースーは9歳。ナムサンから車で30分のグン・サイン村に住む小学生です。今年の民族文化祭に出演し、大人に交じって舞踊を披露しました。

ナムサンはお茶栽培が主要産業の貧しい地域で、小学校へ通う子どもの割合も全国平均より低いのですが、村人に意欲があるからと、シャン州担当のユニセフスタッフの推薦を受け、3年前からユニセフが初等教育事業を支援しています。

スースーの通うグン・サイン小学校は児童数140人、5人の先生がいます。以前は、小学校へ通う子どもが少なかったのですが、ユニセフの支援が行われるようになった今は、村の子どもたちが全員小学校へ通えるようになりました。

それまで、子どもたちは先生が教える内容を聞いて覚えるという授業を受けていました。今は、先生は黒板に書きながら教える。子どもたちは大切なことをノートに書く。教室には先生手作りの教材が張り出される。こうした変化によって、「子どもたちは教えた内容を早く覚えるようになり、何をするにも積極的になりました」と校長先生は言います。

村にも変化が起こりました。教材作りのアイデアを児童の親や村の人たちが提案するようになったのです。子どもが小学校で学ぶことは、子どもの気持ちと一緒に、親や村の人々の気持ちまで希望に満ちた明るいものにさせるのです。

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