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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

ニジェール:女子教育キャンペーン「全ての女の子を学校へ」を開始!


【2008年10月9日 ニジェール発】

ニジェールでは、小学校就学年齢である女子の3分の1しか学校へ通っていない。中等学校へ進学するのは、わずか6パーセント。
©UNICEF Niger/2007/Pirozzi
ニジェールでは、小学校就学年齢である女子の3分の1しか学校へ通っていない。中等学校へ進学するのは、わずか6パーセント

ニジェールでは今週から新学期が始まりました。これに先駆けて、ニジェール政府はユニセフの支援を受け、「明るい未来のために全ての女の子を学校へ」広報キャンペーンを開始しました。

この女子教育キャンペーンは、先週ニジェールの首都ニアメで行われたコンサートで発表されました。コンサートは、政策決定者や親たちに、女の子を学校に通わせることの重要性を認識してもらうために開催されました。

このコンサートには、ファティ・マリコ、ボウレイマ・ディスコさんなどのニジェールの著名人、政府指導者たちも参加し、女の子に教育の機会を提供することの意義について強調しました。

人権としての教育

女性の地位向上・児童保護省のビバタ・バリー大臣と、教育省のウスマネ・サンバ・ママドゥ大臣が、興奮する400人以上の若い観衆の前に現れ、スピーチを行いました。

大臣たちは、こう宣言しました。教育は、人間の権利であり、いかなる女子もこの権利を奪われてはならない、と。そして、学校へ通う女の子が増えれば、ニジェールは、より繁栄し、民主主義が前進するのだと、続けました。

ユニセフは、女子教育にはたくさんの利点があることを知っています——貧困を削減し、病気や暴力を防ぎ、政治不安を抑止します。女子教育は、社会の発展や経済成長を促進させるのです。つまり、女子教育は、女の子たちだけではなく、広く社会全体のためにもなるのです。

「危機的状況」
スピーチをするユニセフ・ニジェール事務所のアキル・アイヤー代表。
©UNICEF Niger/2008/Bisin
ニジェールでの女子教育促進のためのコンサート。「全ての女の子に教育を」キャンペーンがここで開始された。スピーチをするユニセフ・ニジェール事務所のアキル・アイヤー代表。

「女の子が、教育を受けたり、勉強をしたりする機会を持つと、女の子たちは、その国の発展に積極的に参加し、国が豊かになっていきます。」ユニセフ・ニジェール事務所のアキル・アイヤー代表は話します。「しかし、ニジェールでは、貧困のため、また、女性についての偏見や、女性や特に女の子についての一般的な間違った考えのために、数千人の女の子が教育の機会を奪われています。」

事実、ニジェールでは、小学校就学年齢にあたる女の子のおよそ3分1しか学校へ通っていません。中等学校へ進学している女の子は、わずか6パーセント。学校へ通っている女の子でも、毎日通っている子はほとんどいません。

「危機的な状況です」と、アイヤー代表。「ミレニアム開発目標2(2015年までに、全ての子どもが男女の区別なく初等教育の全過程を修了できるようにする)を達成したいのであれば、とうに行動を起こしていなければならない時期です。」

全国的な展開

ユニセフとニジェール政府が協働で実施しているそのほかの支援と同じく、「全ての女の子を学校へ」キャンペーンは国中のメディア、一般大衆、政治的・宗教的指導者をこの重要な問題に巻き込むことを目的としています。

コミュニテケーション・イニシアティブは、女子教育を推進するためのより大枠の戦略に含まれるもの。地元の村でもこのキャンペーン活動は実施され、訓練を受けたコミュニティワーカーが、女の子の学校へのアクセスについて、グループ討論を実施しています。

このキャンペーンでは、一般大衆のために、以下のような広報活動を行っています。

  • 6つのテレビ広告をシリーズにして国営テレビ放送(テレサヘル)を使い、フランス語、ハウサ語、ゼルマ語で放送。
  • 国営ラジオ放送を通して、2つのラジオスポットを、9つの言語で放送。
  • 国営テレビ・ラジオ放送で、トーク番組を放送。
  • 印刷媒体に広告を掲載。

このキャンペーンは、一年間、農村部、都市部の区別なく全国的に実施されます。これは、ユニセフ、ニジェール政府、市民社会、ニジェール・アーツ・コミュニティ、国際コミュニティとの協力で実現されるものです。

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