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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

フィリピン: 台風16号被害 ユニセフ緊急支援活動をスタート

[2009年9月28日 フィリピン発]

© P Wurzel/UNICEF

ユニセフは、台風16号(現地名「オンドイ」・国際名「ケッツァーナ」)の被害を受けた子どもとその家族の緊急のニーズに対応するため、総額14万3,000米ドルの緊急支援物資を提供しました。首都マニラが台風に襲われてから24時間以内に、食糧や、一時避難所を設置するための資材が、洪水に見舞われた地域に支援物資を配布するフィリピンの社会福祉開発省に届けられました。

ユニセフは、台風「オンドイ」の被害を受けた子どもとその家族の数が増えていることに大きな懸念を表明しました。12時間で一ヵ月分の雨量をもたらした台風「オンドイ」によって、メトロ・マニラの25パーセントが洪水に見舞われ、被害はフィリピンの24以上の州に及んでいます。現在、死者の数は100名にのぼりますが、その数は救助・復興活動が進むに連れて増えるものと見られます。 フィリピンの国家災害調整委員会の報告によると、100万人以上が被災し、200ほどの避難センターには、22万6,000人が避難を求めてやってきています。また、いまだ高台や屋根の上で、救助を求めている人々もいます。

「台風の影響を受けて、いまだ身動きかとれないで救助を求めていたり、避難センターに避難している数千人もの子どもとその家族を非常に案じています。今回の災害は、すべての子どもたち、中でも愛する人を亡くしたような子どもたちにとって、大変衝撃的な経験です。」ユニセフのバネッサ・トービン代表は話しました。

© P Wurzel/UNICEF

ユニセフは、フィリピン政府や他の人道支援団体と密接に連携し、今最も求められる救援物資とサービスを、避難を余儀なくされている人々に届けるため、緊急支援活動を行っています。これらの人道支援団体は、緊急支援専門家から成る現地調査チームを編成し、大洪水の被害の規模を明らかにするため、今日現在も、多くの被災地を回っています。

「今日、洪水に襲われたタギグ市、マンダルヨン市、ケソン市を訪れ、多くのコミュニティの破壊的状況にショックを受けました。しかし、それ以上に驚かされたのは、近隣の人々を助けるために自宅を開放している都市の人々の協力的で寛大な様子でした。」(バネッサ代表)

「今後48時間以内に、衛生キット、必須医療品、飲料水浄化用タブレット、簡易トイレ、毛布や石鹸などを含む家庭用キットなどの支援物資を届ける予定です。また、ユニセフは、被災した人々への支援物資の提供の格差がないよう、フィリピン政府と他人道支援団体への技術的支援も行っています。」(バネッサ代表)

緊急支援活動を展開する中で、ユニセフは、子どもたちへの長期にわたる影響を懸念しています。また、広範囲にわたる洪水がもたらす健康面のリスクに加え、現在、さらに2つの熱帯低気圧がフィリピンに向かっており、木曜か金曜にもフィリピンに上陸するかもしれないとの情報から、今後の対応を準備しています。

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