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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

内戦中の罪に問われ刑務所に
<ルワンダ>


 元気いっぱいの子どもたちが屋外の教室に集まります。授業が始まると、先生の言葉を繰り返す子どもの声が響きます。一見アフリカのどこにでもみられる授業風景です。けれども教室の外には見張りが立ち、子どもたちはピンクの囚人服を着ています。  ここはルワンダの首都、キガリの刑務所の中です。子どもたちの多くはルワンダ内戦中、大量虐殺に関わったとして告訴されました。推定1050人の子どもが内戦中の罪に問われ、刑務所に入れられました。鶏などを盗んだだけだと主張する子どももいます。

「授業中は平和なんだ」16歳のジョゼフは言います。「落ち着いた気分になり、紛争中の嫌なことを考えなくてもいいんだ」

 ユニセフはユネスコと協力して刑務所の数百人の子どもたちへ基礎的な識字と計算のプログラムを始めました。今後、その数を増やす予定です。授業で使われているのは80人分の鉛筆やノート、アルファベットの布など教材一式が詰められているパッケージ。ユニセフはこのセットを「箱の中の学校」と呼んでいます。

 刑務所で子どもたちを教えているジョセフ・マリー・ホダリは言います。「子どもたちの多くが、紛争や刑務所の経験から心に深い傷を負っています。未来を思い描くことができないでいるのです。授業を受けることは知識を身につけるだけでなく、子どもたちに希望を与える効果があります」「どこにいても子どもたちには教育を受ける権利があります。教育は子どもたちを守るために不可欠なのです」

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