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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

マンチェスター・ユナイテッドの
サー・アレックス・ファーガソン監督とベン・エイモス選手
南アフリカの子どもの保護にさらなる支援を訴える

【2012年7月18日 南アフリカ発】

© UNICEF South Africa/2012/Schermbrucker
南アフリカのクワズール・ナタール州で行われているイシビニディプログラムの支援を受けている子どもたちとマンチェスター・ユナイテッドのフォーガソン監督とベン・エイモス選手。

サッカー、イングランドプレミアリーグの強豪、マンチェスター・ユナイテッドの監督で、英国ユニセフ協会(ユニセフ英国委員会)大使であるサー・アレックス・ファーガソンさんが、南アフリカでのプレシーズンツアーの合間をぬって、南アフリカの孤児に対する暴力や虐待について視察。最も弱い立場の子どもたちを守るために、コミュニティが積極的な役割を果たすよう求めました。

南アフリカでは、340万人が孤児となっています。この数は、南アフリカの全ての子どもの5分の1近くに及びます。こうした子どもたちは、非常に貧しい生活を強いられている場合が多く、ストレスやさまざまな苦悩に苦しみ、虐待、暴力、搾取に最もさらされやすいのです。

フォーガソン監督とマンチェスター・ユナイテッドのベン・エイモス選手は、クワズール・ナタール州ンドウェウェの農村部にあるコミュニティを訪問。ユニセフの子どもの保護の活動について視察しました。

最も厳しい立場の子どもたちのサポートと安全の確保
© UNICEF South Africa/2012/Schermbrucker
南アフリカのクワズール・ナタール州で行われているイシビニディプログラムを視察するマンチェスター・ユナイテッドのフォーガソン監督とベン・エイモス選手。

ユニセフがパートナー組織と共に支援している、コミュニティを基盤としたプロジェクトの名前は、‘イシビニディ’。現地語で‘勇気’を意味しています。最も厳しい立場の子どもたちにケア・サービスを提供し、直面している虐待や暴力といった負のサイクルを打ち破るために立ち上げられました。

このプロジェクトでは、孤児や家族を支援する子どものケア・ワーカーの研修を実施。子どものケア・ワーカーは、定期的に家庭を訪問し、料理や宿題といった毎日の生活に役立つ重要な支援の他、必要に応じて、心理社会的な支援も提供しています。また、子どもたちが安全な環境で遊んだり、勉強したり、HIV予防などの重要なライフ・スキル(生きるための術)を身につけることができる‘安全な公園’の設置・維持も行っています。

ファーガソン監督は、この‘安全な公園’も視察。そこで、シンフィウェさん*(15歳)、ントベカさん*(12歳)、タンデカさん*(9歳)のきょうだいと話しました。このきょうだいは、5年間という短い期間のうちに、相次いで両親を失い、孤児となりました。このきょうだいは、現在、叔母に面倒を見てもらっていますが、子どものケア・ワーカーのスリシエさん(26歳)のサポートも受けています。

「この子たちの両親が亡くなったとき、三人の子どもの面倒をみるのはとても大変だと思いました」叔母のシフェレレさんはこう話しました。「私は必死でがんばっていました。初めてスリシエさんが訪ねて来たとき、彼女に私を助けることなんてできないと思ったんです。でも今は、娘のように思っています。スリシエさんの協力で、家庭は一変しました。私たちが必要なことは全て彼女が手伝ってくれます。スリシエさんがいなくなったら、どこへ行ったらいいのか分かりません」

子どもの保護にさらなる支援を
© UNICEF South Africa/2012/Schermbrucker
南アフリカのクワズール・ナタール州で行われているイシビニディプログラムを視察中、子どもと挨拶するベン・エイモス選手。

「ユニセフ親善大使として、またマンチェスター・ユナイテッドの13年間にわたるユニセフとのパートナーシップを通じて、私は多くのプロジェクトを視察しましたが、青少年、特に孤児がどんなに苦しい状況に置かれているのかについては、いつも大変衝撃を受けています」ファーガソン監督はこう話しました。 「UNITED FOR UNICEF〜ユニセフのための連携」を合言葉に、1999年からユニセフ の支援を続けるマンチェスター・ユナイテッド。ユニセフの活動プログラムのために250万米ドル以上を寄付し、220万人以上の世界中の子どもたちがこの恩恵を受けました。

「孤児と、そのほかの弱い立場の子どもたちは、しばしば極貧下の生活を強いられています。彼らは、親の愛情やケアを受けられず、持っている権利も守られず、全ての子どもが持つ機会も与えられず、虐待や犯罪に巻き込まれるリスクにさらされ、労働や性的搾取の被害を受けているのです」ファーガソン監督はさらに続けます。

「ユニセフは、全ての子ども、特に虐待や暴力の危険にさらされやすい子どもたちを守るために、より重要な役割を果たすべく、活動を拡大するよう全てのコミュニティに求めています。‘イシビンディ’のようなプロジェクトは、本当に変化をもたらすものです。しかしながら、数百万人もの南アフリカの孤児に支援を届けるには、ユニセフはさらなる支援が必要です。マンチェスター・ユナイテッドは、この問題のために、ユニセフを支援することを約束します。そして、みなさんにも、支援をお願いしたいと思います」

*本文中の子どもの名前は全て仮名です

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