メニューをスキップ
HOME > 世界の子どもたち > ストーリーを読む
財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

武力紛争は巧妙な児童虐待
<シエラレオネ>

「紛争は巧妙な児童虐待以外のなにものでもありません」。先ごろ、日本ユニセフ協会の招きで来日した、元モザンビーク大統領夫人グラサ・マシェル女史は強く批判します。武力紛争が多発する昨今、犠牲者の90%は一般市民。その3分の1が子どもといわれています。 国連はこうした実態を調査するため1993年、「紛争が子どもに与える影響国連調査委員会」を発足。モザンビークの教育文化大臣を務めたこともあるマシェル女史に同委員会の議長を委嘱しました。女史は2年以上に及ぶ調査のため、紛争下あるいは戦後の復興期にある8カ国を訪問。「紛争が子どもたちに与える影響」を視察してきました。

12歳の時に反政府軍に誘拐され、たった3週間の「軍事訓練」の後戦場に送り出された少年。まさに「戦闘装置としてこの4年間を過ごしてきました。またシエラレオネの難民キャンプでは、食糧不足のため衰弱し、力なく横たわっている幼女にも会いました。そんな子どもたちを目の前に何もしてあげられない。「自分の無力さにいら立ちを感じました」と女史。

紛争を始めるのはいつでも大人。しかしそのツケはいつも子どもにまわってきます。人間が隣り合って生きていくうえで対立はつきもの。しかしその解決方法が必ずしも暴力的である必要はないはずです。ユニセフが推進する「平和教育」。その役割は今後さらに大きくなることでしょう。

トップページへコーナートップへ戻る先頭に戻る