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| © UNICEF/SYR09297/Razan Rashidi |
| ユニセフの支援で改修された給水所から送られてきた水を飲むイスマーイール・サリビ小学校の4年生の子ども。 |
ハマー県のサラミエ。人々は、1960年代に造られたアル・カンタラ給水所で処理されたアル・アッシ川の水に頼って生活していました。しかし、干ばつと気候変動の影響で、現在は、深さ600メートルから湧き出る井戸水だけが、唯一利用可能な状況です。しかしながら、井戸からの水には、引用には適さない物質が含まれています。
この問題に対処するため、このたび、アル・カンダラ給水所に逆浸透装置が付加されました。この、ユニセフ、国連人道援助調整事務所(UNOCHA)、デンマーク大使館の支援で実施されたこの改修は、シリアの住宅省、飲料水・衛生管理局、ハマー県が共同で実施しました。
先月行われた竣工式典で、クリスティーナ・マルクス・ラッセンデンマーク大使は、このプロジェクトが、非常に迅速に行われたことを賞賛しました。
「迅速で効果的に進められたこのプロジェクトは、人々を襲う干ばつの影響を緩和したいという同じ目的をもって努力した人々のおかげで成し遂げられたものだと思います。」
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| © UNICEF/SYR09207/Razan Rashidi |
| サラミエにあるカンダラ給水所を視察するクリスティーナ・マルクス・ラッセン デンマーク大使(手前・後向き)と、ユニセフ・シリア事務所のシャラザデ・ボウアリア代表ら。 |
式典に出席したユニセフ・シリア事務所のシャラザデ・ボウアリア代表は、デンマーク大使やシリアのオマル・ガラワンジ住宅省大臣らと共に、新しい施設を視察しました。
式典終了後、一行は、地元のイスマーイール・サリビ小学校を訪れました。この学校では、アル・カンタラ給水所の改修が終わるまで、水が全く供給されていませんでした。
「給水所がほぼフル稼働するようになったので、水を飲むことは勿論、掃除をしたり、トイレのときにも水が利用できます。水不足の時に子どもや教員が感じていたストレスもなくなっています。」(ボウアリア代表)
約12万人の人々が、この新しい給水設備の恩恵を受けることになります。
しかし、サラミエの町の外では、農業をしたり家畜を育てたりするにはいまだ深刻な状況が広がっています。
多くの農家が植え付けのための種や家畜の餌を必要としているにも関わらず、干ばつのために収穫できる作物がありません。いくつかの地域では、この干ばつは40年来で最悪の気象問題とも言われており、世界規模で進む気候変動がその要因になっていると信じられています。
間もなく国連の第15回気候変動枠組条約会議(COP15)を首都コペンハーゲンで開催するデンマークのラッセン大使は、こうした問題は、シリアに限った話ではないと指摘しました。
「世界中の全ての国が協力し、参加することによってのみ、共通の緊急課題を解決することができるのです」と、ラッセン大使は話します。「だからこそデンマークは、来月、コペンハーゲンで開催される気候変動サミットで、極めて重要な合意がなされることを望んでいます。」
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