公益財団法人日本ユニセフ協会
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アフリカ干ばつ緊急募金 第94報
深刻な干ばつで数百万人の人々が危険な状態に-アンゴラとナミビアからの報告

【2013年8月15日 ヨハネスブルグ/ウィントフック/ルアンダ発】

この地域で30年近くにわたって続いている雨不足。特に、殆ど雨が降らない状況が2年続いたナミビア北部では、77万8,000を超える数の人々が、アンゴラ南部でも、現時点で150万人が食糧不足に直面していると報告されています。

アンゴラ、ナミビアなどアフリカ南部では、過去30年で最も深刻なスケールに匹敵する干ばつが猛威を振るっています。飢えや栄養不良、病気の蔓延、そして家畜などの生活の糧の損失といった様々な脅威が広がっています。

この地域で30年近くにわたって続いている雨不足。特に、殆ど雨が降らない状況が2年続いたナミビア北部では、77万8,000を超える数の人々が、中度または重度の食糧不足状態に直面していると報告されています。このうち10万9,000人は5歳に満たない子どもたちで占められ、急性の栄養不良に陥る危険に瀕しています。アンゴラ南部でも、現時点で150万人が食糧不足に直面していると報告されています。

ユニセフは、ナミビアとアンゴラの人々-特に女性や子どもたち-が直面する栄養・健康面の危機的状況を回避するための活動への支援を、国際社会に呼びかけています。ユニセフやユニセフとともに活動する他の人道支援団体が必要としている資金は、ナミビアで740万米ドル。アンゴラでは、最も被害が深刻なクネネ、ナミベ、クアンド・クバンゴや南部のベンゲラやウイラの各州を中心とした地域での活動に、1,430万米ドルの資金が必要です。

東部・南部アフリカ地域事務所のスティーブン・アレン代表は、「気候変動や環境の変化が、日々様々な困難に直面している最も貧しく、最も支援が届きにくい地域に住む子どもたちを、さらに困難な状態へと追いやっています。水不足や食料不足が、病気や栄養不良をさらに加速させています。」と警鐘をならします。

「各地からは、既に、子どもたちが学校に通えなくなったり、両親と離れて生活することを余儀なくされたりと、最も困難な状況に置かれている人々が干ばつに抗う時に発生する典型的な状況が報告されています」 (アレン代表)

ユニセフは、この事態に対し、国際機関や国際NGOのみならず、地元の様々なパートナーと連携し、栄養不良や疾患の予防と治療、水や衛生の設備の提供、また、子どもをあらゆる危険な環境から守り学校に通い続けることができるようにすることを重点に、両国政府のシステムの拡充を支援します。

現地の人道危機状況はまだ初期の段階ですが、今後2-3ヶ月の間に悪化することが予測されています。そうなれば、この地に住む人々が、(自らの力だけで)状況に対応し続けることは難しくなります。家畜を失い、穀物は底を突き、人々は家財を売ったり食事をとらなくなったりするようになります。干ばつの影響で学校の出席率が悪化したとの報告も、既に入ってきています。

多くの井戸も枯渇しているため、食料不足に並び水不足も、今後深刻な課題となるでしょう。アンゴラでは、降雨量の減少から、地下水の水位も徐々に低下。多くの河川も干上がり始めています。給水所の40-50%が既に機能しなくなったという報告もあります。ナミビアでは、全ての学校の4割(41%)で、水を利用できない状態が続いています。