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財団法人日本ユニセフ協会




バングラデシュ・サイクロン第9報
ユニセフ親善大使、シャキーラさんが
バングラデシュ農村部でサイクロン生存者を訪問

【2007年12月21日 バングラデシュ パトゥアカリ発】

© UNICEF Bangladesh/2007
シャキーラさんがバングラデシュ、ラジャヒの「都市で働く子どものための基礎教育プログラム」を訪問。

ユニセフの親善大使で世界的に活躍している歌手のシャキーラさんがバングラデシュを訪れ、サイクロン「シドル」で被災した女性や子どもたちに会いました。

シャキーラさんはユニセフの支援する教育プロジェクトを視察し、被災者が災害後に生活を取り戻すためにいかに苦労したか、熱心に耳を傾けました。

「あなた達に降りかかった災難には本当に同情します。」シャキーラさんはサイクロン生存者に語りかけました。「でも状況はだんだん良くなってきています。私はあなた達の回復力と忍耐力、そして自分がほとんど何も持っていなくても人に何かを与えることができる、そのことが本当に素晴らしいと思います。」

子どもたちの話を聞いて

シャキーラさんは訪問最初の日をパトゥアカリ県郊外の村、チャクハリで過ごしました。サイクロンで被災するまで、ここには80世帯が生活していました。嵐によって70人以上が犠牲となり、犠牲者の多くが子どもと女性でした。

パトゥアカリ訪問中、シャキーラさんはユニセフの支援する「子どもにやさしいセンター」で11歳の二ーパさんという少女に出会いました。

© UNICEF Bangladesh/2007
バングラデシュの子どもにやさしいセンター訪問で。シャキーラさんは両親を失った11歳のニーパさんに出会いました。

「お父さんがお母さんに、私たちはもう死ぬかもしれない、と言ったのを思い出します。」ニーパは涙ながらに話しました。「水が上昇し始めたとき、私たちは屋根に上りました。強風のせいで木の近くに飛ばされて、夜じゅう、木の枝につかまって過ごしました。私たちはお父さんとお母さんを呼びましたが、返事はありませんでした。」 ニーパさんはサイクロンで両親を亡くし、今はおばあさんと暮らしています。ニーパさんはシャキーラさんに、自分の悲しみを表した歌を歌って聞かせ、自分が来ているこのセンターが幸福と安定の源だと話しました。

「子どもにやさしい空間は、破壊と損壊の中のオアシスのようなもので、子ども達が遊び、歌い、踊り、本を読み、絵を描いたりして、災害によって受けたストレスを取り除いてくれる場所です。」シャキーラさんは続けます。「世界はこのような、子どもが子どもでいられる空間をもっと作るべきです。たとえ大災害の中でも。」

子ども達に大切な機会を与える

コロンビア出身のグラミー賞歌手は、サイクロン被災者に対するユニセフの支援活動のいくつか参加し、女性や子どもに暖かい衣服や家族用キット(日用品がつまったセット)を配布しました。

「私はサイクロンの影響を自分の目で見て、ユニセフの教育へのアプローチを学ぶためにバングラデシュに来ました。」シャキーラさんは言います。「様々な教育プログラムを訪問して、教育が人々の生活を改善する有力な手段であることを改めて確信しました。」

シャキーラさんは他にも、学習センターや危険な状況におかれた子どもたちのためのシェルターなどのような、ユニセフの支援する教育と子どもの保護プロジェクトをいくつか視察しました。シャキーラさんは、そこで学ぶ子ども達が勉強を続け、学ぶことを諦めないように勇気付けました。

シャキーラさんは言います。「私たちが子どもたちに小さな投資をすることによって、彼らに意味のある機会を与え、それによって、より良い安全な世界を作ることができます。私はユニセフが子どもたちの様々なニーズに応え、教育やライフスキルの分野でもたらした変化を目のあたりにし、感激しています。」

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◇ 募金のお願い ◇

日本ユニセフ協会では、バングラデシュのサイクロンの被災者を支援するために、 緊急募金を受け付けています。皆様のご協力をお願い申し上げます。