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財団法人日本ユニセフ協会



ガザ人道支援 第14報
4月7日は世界保健デー
ガザ:保健サービスの復興を急ぐ

【2009年4月6日 ニューヨーク発】

© UNICEF/NYHQ2009-0128/El Baba
2週間にわたり行われた予防接種キャンペーンの一環として、サンドにある学校で、保健スタッフから、はしか、おたふく風邪、風疹の予防接種を受ける女の子。

4月7日は世界保健デーです。しかし、人道支援が十分に実施しきれない状態が続くガザでは、子どもたちをはじめ多くの人々が、様々な苦難に直面しています。

武力紛争は1月に一時停止されたものの、ガザ地区の治安は不安定なままです。時折起こる武力衝突で、市民が犠牲になっています。また、ガザ地区の境界封鎖の影響で、緊急に必要な支援物資が、人々の元に未だに十分に届けられない状況が続いています。

ユニセフは、社会経済と物理的な安全が悪化する一方のガザで、特に子どもたちの健康や栄養面に悪影響が徐々に進んでいることを懸念しています。

緊急時に対応できる保健施設
© UNICEF/NYHQ2009-0127/El Baba
ガザにあるスレイマン・スルタン小学校で予防接種を受ける男の子。

「世界保健デー2009」のテーマは、「緊急時に対応できる保健施設」。世界保健デーの4月7日は、世界保健機関(WHO)の設立記念日でもあります。

女性と子どもたちは、自然災害や武力紛争などの緊急時に最も弱い立場に立たされます。病院やその他の保健施設は、母親から子どもまで、命や健康を守るのに必要な一連のサービスを提供するという非常に重要な役割を担っています。

ユニセフは、緊急時でも、こうした保健サービスが確実に提供されるよう、支援活動を続けています。

必須支援物資の不足

「ガザでは、多くの保健センターが武力紛争の影響を受けて破壊されました。このため、特に子どもたちを養うために必要な物資やサービスを、お母さん方が手に入れられない状況が続いています。」ユニセフ・ガザ事務所のラファット・ハッソウナ保健・栄養担当官は話します。「多くの施設が破壊されました。ですから保健サービスの復旧には、多くの時間が掛かります。」

水道や下水道などの施設の修復と整備のために必要なパイプや部品などの物資も、まだまだ不足しています。「下水のほとんどが海へ流れ、海水汚染の原因となっています。」(ハッソウナ担当官)海辺で遊ぶ女性や子どもたちの健康に対する悪影響も懸念されています。

ユニセフは、現在、様々な人道支援団体と協力して、保健サービスと安全な水と衛生施設の復旧に全力をあげています。