財団法人日本ユニセフ協会




ユニセフによる下水道設備の修復とゴミ収集活動

【バグダッド 2003年6月12日】
 子どもたちの間の病気の蔓延を防ぐための努力として、ユニセフはバグダッド中にスタッフを送り、各地域で下水道の修復と、ゴミの山を片づける作業をしています。

 これまでのところ、ユニセフはカラダ、アル・ラシード、アル・オバイディ、アル・フリヤの各地域で下水道を修復しました。これらの地域では、下水処理をしていない汚水が道路や、学校、そして家庭を流れるといった被害を受けています。 

 ユニセフは、子どもの健康に絶えず危険を及ぼす下水処理をしていない汚水を、これら4つの地域から取り除く作業をしています。現在、計150万人がより安全で、清潔な家庭、及び、地域で暮らしています。

 現在、ユニセフは バグダッドの別の地域でも同様な問題に対応しています。調査チームを送り、将来、他の地域が汚水に汚染されないよう、バグダッドの下水システムを検査する予定です。

 しかし、これは課題のごく一部です。汚水を処理する下水汲取り施設の修復も急務です。現在、バグダッドには256の下水汲取り施設がありますが、そのほとんどが部分的にしか機能していません。ユニセフは、現在、28の下水汲取り施設を修復しており、今後数週間あるいは数ヶ月間に、さらに多くの施設を修復する計画です。

 下水道が詰まる別の理由として、イラクにおけるゴミ収集活動の欠如があげられます。人々がゴミを下水道に捨てているのです。こうした地域を支援するため、ユニセフはバグダッドの各地域でゴミ収集をしています。ユニセフは他の国連機関やNGOと協力し、バスラで同様の活動をしています。また、アル・タウラという街では、ユニセフはゴミ収集業者と契約を交わし、地域の汚染レベルを下げるために、道路にある大量のゴミの山を除去しています。間もなく家庭のゴミの収集も開始する予定で、これにより250万人が恩恵を受けるでしょう。

 こうした街でユニセフが支援するゴミ収集活動が進められる一方、イラク全土の他の自治体でもこうした問題に効果的に取り組む必要があります。ユニセフは、今日、地方自治局長官と会い、すべての主要都市部でゴミ収集を実施するための計画を最終的に作成する予定です。

 こうした活動は1ヶ月間続けられ、費用は最低でも150万米ドルかかります。

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募金のお願い

 ユニセフによるイラクへの緊急支援を求める発表を踏まえ、日本ユニセフ協会では、今後さらに必要とされるイラクの子どもたちへのユニセフの人道支援活動を支援するため、イラク緊急募金の受付を開始します。多くの皆様のご支援をお願い申し上げます。