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財団法人日本ユニセフ協会
 



東日本大震災緊急募金 第19報
「箱の中の幼稚園」第2弾。コペンハーゲンを出発。

【2011年3月30日 コペンハーゲン・東京発】

© UNICEF/2011/N.Imoto
宮城県石巻市の青葉中学校の避難所に設置された「子どもに優しい空間」で遊ぶ女の子。

3月25日から、宮城・岩手県内の避難所に届けられてきた「箱の中の幼稚園」と「レクリエーションキット」。開発途上国の現場向けに開発されたキットだけに、日本ユニセフ協会の職員はもとより、世界各地の支援の現場から応援に駆けつけてくれたユニセフの日本人専門家の方々も、「日本の子どもたちに受け入れてもらえるのか?」と当初は半信半疑でした。ところが、実際に避難所で箱(ジェラルミン製のトランク)の蓋を開けると、子どもたちの目は輝き、またその様子を見ていたお母さん、お父さん方の間にも笑顔が溢れました。

「お父さんやお母さん方は、行方不明になったご家族やご親戚の方々を捜しに、また被災した家や周囲の片付けに、昼間は子どもたちの面倒をみることができません。多くの保育園や幼稚園が使えなくなってしまった中、自身も被災者の保育士さんたち、持ち回りで小さな子どもたちを自宅で預かっているような状況です。ほんとうにギリギリの状況の中で、彼女達の口からは『こういった支援が本当に必要なんです』といった声が聞かれました。」 3月19日、支援物資第1便(飲料水20トン)を積んだトラックに同乗して仙台に入り、一昨日まで、宮城・岩手両県での日本ユニセフ協会の支援活動の様子を現地から伝えてくれた国際ジャーナリストの後藤健二さんは、こう語っていました。

こうした「箱の中の幼稚園」と「レクリエーションキット」第1便よる取り組みが、当初の予想を超える形で被災地の子どもたちに受け入れられたことを確認し、日本ユニセフ協会は、28日、それぞれのキットを各100セットずつ、合計200セットを発注。現地時間29日、デンマーク・コペンハーゲンのユニセフ物資供給センターを出発しました。

 
© unicef denmark   © 日本ユニセフ協会/2011/K.shindo
デンマーク・コペンハーゲンにあるユニセフの物資供給センターで準備されている日本向けの支援物資。   被災地の様子(宮城県女川市)。

世界中のユニセフの「現場」からも

ユニセフ本部の全面的な協力と応援を受け実施している日本ユニセフ協会の東日本大震災緊急支援活動。こうした本部による支援と並行して、世界各地の現地事務所で働くユニセフの職員の方々や、日ごろ日本のみなさまのご支援で支えられている途上国の子どもたちからも、募金や応援のメッセージが続々と寄せられています。一部ですが、ご紹介します。

「職員みんなで募金を集め、先ほど送金しました。日本ユニセフ協会の活動を応援しています。このたびの災害で被害に遭われた方々に、心よりお悔やみの言葉を送ります。被災地のみなさまに、一日も早く平和で喜びに溢れた日々が戻る事を祈念しております。日本のみなさまの忍耐力と強さが、再び証明されることを信じています。」

ユニセフ・バンコク事務所職員一同

「こちらの子どもたちも、日本の皆様を励ますメッセージを送ってくれています。地元紙にも紹介されました。頑張ってください!」

ユニセフ・ガザ事務所で働く根本巳欧さん

「このたびの震災で犠牲となった方々に、改めてお悔やみを申し上げます。先日、選出されたばかりの大統領は、就任式の冒頭、就任宣誓の前に、会場にあつまった人々とともに東日本大震災の犠牲となった方々への黙祷を行いました。また、続くスピーチの中で、全国民に対し、日本の方々が、長年にわたって中央アフリカ共和国を支援してくださってきていることを忘れないよう、呼びかけていました。被災地の方々の苦労は、今後何ヶ月にもわたって続いてしまうかも知れませんが、世界中が、日本のみなさまのために立ち上がっています。私たちユニセフ職員一同も、皆様のことを思っています。」

ユニセフ中央アフリカ事務所 タニヤ・チャプイサット代表

「事務所のスタッフが寄付を募っています。友人達と一緒に募金活動もしてます。」「(日本ユニセフ協会のホームページに掲載された)國井さんの文章を見て思わず心が熱くなりました。ユニセフの支援が直接現地の子どもたちに届いている様子を知りとても感激しました。國井さんがおっしゃるユニセフにしかできない支援を、今はぜひ後方から支援したいと思います。」

被災地のユニセフ・ネパール事務所の辻井みゆきさん