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財団法人日本ユニセフ協会



フィリピン・レイテ島 地滑り災害により
子どもを含む推定200人以上が死亡、1500人以上が行方不明

【2006年2月17日 マニラ発】
今回被災した場所と同じ南レイテ州で2003年12月に発生した地滑り。2つの村が被災、500人以上の命を奪った。

マニラ時間の朝9時頃、南レイテ州セントバーナードのギンサウゴン村で、それまで続いていた豪雨により大規模な地滑りが発生。ニュース速報によると、州知事のロゼット・レリアス氏は、村のほぼ90パーセントが土石流で覆われたと報告した。

「たった3つの屋根とココヤシの木の先しか見えません。何もかもが土砂の中に埋もれています。」とレリアス氏は、電話インタビューの中で語った。

この地滑りに先立ち、地震が起こったと証言する者もいたが、フィリピン火山学地震学研究所では、震動を記録していなかった。

少なくとも200人が死亡したとみられ、1500人が行方不明となっている。ギンサウゴン小学校は土石流の下に埋もれたという。地元の教育課によると、学校はちょうど学力試験の最中で、253人の子ども、6人の教師たち、1人の校長がいたとみられている。

17日午後7時半までに土砂の中から救出されたのは、5歳の女の子を含むわずか10人。不安定な地面が救出活動の妨げとなっている。救出部隊が「カンアバグ」と呼ばれる山の地響きを報告しており、依然として地滑りの可能性が懸念されている。2月8日以来、フィリピン西部では豪雨が続いている。2003年12月には、同じ南レイテ島州の2つの村が、こうした豪雨によって発生した土砂崩れに飲み込まれ、500人以上が死亡した。

現地ユニセフ代表ニコラス・アリプイは、「人道的対応は、特に被害に見舞われた子どもたちに対して迅速に行われなければならない」と訴えている。ユニセフは、現地からの情報を収集する一方で、緊急支援用に備蓄していた医療支援物資を現地に届ける準備を進めている。

ユニセフでは、被災した子どもたちに対して、栄養、水と衛生、保健、心理ケアの面から支援をすすめています。又、子どもたちが搾取や人身売買の被害にあわないようにするための活動や、いち早く日常の生活を取り戻せるようにするため、教育の再開への支援も行っていきます。

日本ユニセフ協会では、フィリピンの地滑り災害にあった人々を支援するための緊急募金の受付を開始しました。