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財団法人日本ユニセフ協会




 

スマトラ沖地震・津波緊急支援情報

生活環境の復興を目指して−インドネシア
(第17報)

インドネシアでは、津波から2カ月以上経った今も多くの住民が避難生活を余儀なくされており、汚水による疾病が発生するリスクはまだなくなったわけではありません。避難民キャンプの多くは低地にあるため洪水に遭いやすく、清潔な水の供給を維持するための支援は引き続き必要です。こうした需要に応えるために、ユニセフは欧州委員会人道援助局(ECHO)と共同でアチェ州全域で給水・衛生施設の改修を進めています。

津波で生き残ったサイフディンとその一家は、ユニセフとECHOの共同事業の支援を受けた家族の一つです。彼と妻、二人の子どもは、バンダ・アチェ郊外で1つのテントを他の家族と共有しています。せまいスペースには耐えられますが、水場がないのはつらいと言います。キャンプには水道栓が2、3カ所しかなく、いつも混み合っています。特に礼拝の時間の前になるとモスクに入る前に清めをする人々の列ができます。

サイフディン一家は、津波が起きたとき自分たちの村を見おろす丘の上まで必死に避難しました。幸い村人はほぼ全員無事でしたが、家々はみな洗い流されてしまいました。津波の翌日、サイフディンは村人たちと共に建設中のモスクの近くにつくられた小さな避難民キャンプに移りました。

ユニセフのスタッフから石鹸やタオル、歯ブラシといった基本的な衛生キットを受け取ったサイフディンは、「石鹸は体を洗うときにも洗濯をするときにも使うし、すぐに使い切ってしまいそうだ」と話していました。彼はまた、家族のためにもっと良い食べ物や生活用品を手に入れるためのお金が欲しいとも言います。魚をとって日々の食事を手に入れることができていた津波以前の生活を今も懐かしく思い出しています。

ユニセフとECHOは、この共同事業によって200万人の人々に支援をしたいと考えています。被災した家族が生活の立て直しに力を注ぐことができるよう、より健康的な生活環境を整えることを目指しています。

 

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