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財団法人日本ユニセフ協会



スマトラ沖地震緊急募金 第1報
ユニセフ 人道支援活動を開始
被災者の3分の1は子ども

【2009年10月1日 ジャカルタ発】

© UNICEF/Antara - Arif Pribadi
インドネシアのパダンの倒壊した店や家屋の前を通る人々。

ユニセフは、9月30日にインドネシアのスマトラ島沖で発生したマグニチュード7.6の地震の被災者に対する緊急支援のため、ユニセフのインドネシア事務所から人道支援スタッフを派遣しました。スタッフは西スマトラ州に入り、大地震の被害を受けた子どもとその家族たちの、保健、水、衛生、教育面でのニーズを迅速に調査しています。

推定によると、大地震により命を失った人の数は、9月30日の段階で少なくとも500人。死亡者の数はさらに増えると見られています。海に面した州都のパダンとその周りの高台では、何万人もの人たちが家から避難を余儀なくされました。地震の被害の影響を受けた人の3分の1は子どもたちと見られます。

「子どもたちのニーズは大きく、緊急性を要します。安全な飲み水、シェルター、日常生活を取り戻すための支援が必要です。」と、語るのはユニセフ・インドネシア事務所のアンジェラ・カーニー代表です。

「地震に遭った子どもたちは、下痢性疾患や呼吸器疾患などを含む疾病にかかる恐れがあり、はしかやポリオなど、予防接種で防ぐことができる病気にかかりやすい状態にあります。また、(倒壊した家屋などで)ケガをしている場合は傷口から菌が入り、破傷風にかかる危険性も高いと言えます。」

ユニセフはインドネシア政府と共に、安全な飲み水、衛生施設(トイレ)、衛生キットなど、当面必要とされる物資を提供すると共に、子どもたちを保護するサービスや、子どもたちのための安全な場所を確保するサービスも予定しています。また、緊急用の幼児教育キット、テント、スクール・イン・ア・ボックス(教育キット)を提供し、子どもたちが早急に学校に戻り、1日でも早く安全な日常生活を取り戻せるよう支援を実施します。

ユニセフは1948年以来インドネシアで活動しています。ユニセフは、これまでも、政府と非政府組織(NGO)と協働して、自然災害などの緊急事態の後の子どもたちの生活の正常化に尽力してきました。代表的なものの中には、13万人が命を失った2004年のインドネシア・スマトラ島沖大地震での緊急・復興支援活動が挙げられます。