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財団法人日本ユニセフ協会
 



シリア緊急募金 第57報
2万人以上が、イラク北部クルド自治区へ流出

【2013年8月19日 イラク・アルビル発】

© UNICEF/UKLA2012-00867/KARINSCHERMBRUCKER
イラク・ドミズ難民キャンプに身を寄せるシリア難民の子どもたち(本文とは直接関係がありません)

8月15日以降、シリア北部ドホーク県ペシュカブルにできたばかりのチグリス川にかかる橋を越えたシリア人は2万人以上。今後もイラクへの流入が続くとみられます。

シリア内戦によって多くのシリア人がイラクへ逃れ、ユニセフとパートナー団体は緊急ニーズに対応すべく、支援を急速に拡大しています。

ユニセフ・イラク事務のマルツィオ・バビル代表は「イラク北部の国境検問所にいるスタッフによると、新たに国境に到着する人の多くは疲れ果てているとのこと。夏場で気温は45度にも達し、水とシェルターが緊急に必要です。国境に来る人たちのニーズを満たすべく、パートナー団体とあらゆる手立てを尽くしています」と述べました。

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イラク・ドミズ難民キャンプに身を寄せるシリア難民の子どもたち(本文とは直接関係がありません)

ユニセフは8月15日以降、ぺシュカブルで12万5千リットル以上のペットボトル入りの水をパートナー団体ハリカルとともに配布。また、高まるニーズをカバーするために、タンカー4台分の水も供給しています。

ユニセフとクルド自治区社会局などはUNHCRとイラク赤十字を支援し、国境まで一人でやってきた子どもや家族とはぐれてしまった子どもを見つけ、登録し、必要とされるすべてのサポートを提供しています。

アルビル近くのカワルゴスク・トランジット・サイトに身を寄せる難民は3千人。ユニセフは、5歳未満の子どもたちに、6万リットルのペットボトル入りの水とビスケット2万枚を提供しました。

© UNICEF/UKLA2012-00857/KARINSCHERMBRUCKER
イラク・ドミズ難民キャンプに身を寄せるシリア難民の子どもたち(本文とは直接関係がありません)

国境を越えてくる人の大部分は、子どもと女性、年配の人たちです。チグリス川沿いに張られたテントで、すでに数日間も、国境検問所が開くのをまっています。

ユニセフとUNHCR、クルド自治政府は、難民登録やトランジット・サイトまでの移動を待つ人たち向けに、給水設備、トイレ、日差しをよけるための場所、保健サービスが緊急に必要であることを確認しています。

クルド自治政府はペシュカブルで緊急保健サービスを提供。難民登録を終えた人たちが、クルド自治区3県(ドホーク県、アルビル県、スレイマニーヤ県)に移動できるよう、何百台ものバスを待機させています。

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