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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ユニセフは、緊急人道支援支援に
5億1,600万米ドルが必要と訴える

ニューヨーク、ジュネーブ
2004年2月24日

 ユニセフ(国連児童基金)は、支援者に向けて、世界でもっとも危険にさらされている人々を助けるために、どうしても必要とされる資金の供給を訴えました。
 ユニセフの2004年人道支援活動レポート(Humanitarian Action Report 2004)の発表にあわせ、ユニセフ事務局長 キャロル・ベラミーは、「世界中で、子どもと女性たちが戦争と自然災害により過酷な状況に直面しています。彼らを助けることは、私達の最大のチャレンジです」と述べました

 「メディアはバムでの地震やハイチの政治不安のように突発する緊急事態を迅速に報道しており、ユニセフもそうした現地で活動を続けていますが、一方で、その他にもなかなか注目されない危機が存在しており、助けを求めている何万人もの子どもたちを脅かしています」

 人道支援活動レポートは、ユニセフの緊急支援プログラムの1年間の全体像を示し、特に、その支援活動と子どもと女性たちのニーズにこたえるためにユニセフが必要とする資金について詳説しています。

 ユニセフは、30カ国における緊急支援活動のために5億1,600万米ドルを求めています。30カ国の半数以上はアフリカの国です。2004年のアピールに含まれる国々には、アンゴラ、朝鮮民主主義人民共和国、リベリア、ハイチ、エチオピア、インドネシア、アフガニスタンなどが含まれています。

 「これらの緊急事態が子どもたちの生存や成長に与える影響を過小評価することはできません」と、ベラミー事務局長は述べます。

 「過去10年で、200万人以上の子どもたちが紛争の直接的な結果として命を失いました。そして、その3倍以上の数の子どもたちが、一生の障害を負ったり、重傷を負ったりしています。推定で2,000万人以上の子どもが、家から避難せざるを得なくなり、100万人以上の子どもが、家族とはぐれたり孤児になったりしています。こうした子どもたちは、暴力や搾取、虐待の危険と直面しています。武力紛争下では、特に少女や女性たちが日常的に性的暴力の標的とされており、レイプや手足の切断といった被害にあったり、売春や望まない妊娠を強いられ、性的な奴隷にさせられたりしています。

 また、推定30万人の子どもの兵士(18歳未満の少年少女)が、世界中で30以上の武力紛争に巻き込まれています。

 ユニセフは、人道危機にある子どもたちに対してさまざまな方法で支援を行っています。今回のアピールで求める資金により、ユニセフは次のような活動を行うことができるようになります。

  • 「箱の中の学校(緊急用学校セット)」やその他の基本的な物資を供給することにより、緊急事態下にあっても基礎教育が受けられるようにする
  • 武力紛争や自然災害の被災地において子どもや女性たちに基礎保健サービスを提供する
  • 中・重度の栄養不良に苦しむ子どもたちの快復を確実にする
  • 安全な飲み水の供給や衛生施設の設置などの緊急支援を行う
  • 何千万人の子どもたちに対して、はしかなどの予防接種を行う
  • 子どもの兵士の解放と社会への再統合を支援する
  • エイズ予防のための教育や研修、情報提供を行い、HIV検査キットや輸血用器材を提供する

 「ユニセフは、世界中の過酷な状況にある子どもたちの生活に少しでも日常性を取り戻す活動の中心にあります。この重要な活動は、世界中の支援者の皆様の寛大さと継続したご支援がなければ、続けることができないのです」 と、ベラミー事務局長は述べました。


2004年人道支援活動レポート(Humanitarian Action Report 2004)はこちらからダウンロードできます。(英語)
http://www.unicef.org/emerg/index_HAR.html

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