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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ガザ地区で通学用カバンの支給始まる

危機的状況の中で、子どもたちに日常の感覚を取り戻させるための努力

ガザ
2004年10月19日

 ユニセフは19日、40,000人以上のガザ地区の子どもたちを対象に、通学用カバンの配布を始めました。配布はまず、イスラエル軍の北部侵攻作戦によって破壊されたガザ地区北部の学校から始まります。

 通学用カバンは、教育・高等教育省と国連パレスチナ難民救済事業機関との緊密な連携のもと、今週末までにすべて配布される見込みで、最も困難な状況においても教育制度を維持しようというユニセフの強い意志を示すものです。

 「通学用カバンは、子どもたちの生活に日常の感覚を取り戻そうという支援を象徴する印です。どんな状況にあっても、教育を中断してはならないのです」ユニセフ・パレスチナ自治区特別代表のダン・ローマン氏は述べました。「子どもたちの教育を受ける権利をないがしろにすることはできません」

 配布されるのは鮮やかなブルーのカバン。ガザ地区北部での軍事作戦の影響で学校が中断した後、2週間ぶりに授業が再開されるのに合わせて配布されます。

 配布はまず、軍事作戦の影響を最も大きく受けたガザ地区北部とラファの、一年生と二年生を対象に行われます。全壊したジャバリヤのローデット・タル・ザタール(Rawdet Tal Zaatar)幼稚園に通う幼い子ども500人を含む、被害を受けた学校の子どもたちがまず初めにカバンを受け取りました。ガザ地区の中でも、特に他の地域から隔離されているアル・マワシ封鎖地区の子どもたちにもカバンが届けられる予定です。

 この他、心理社会的カウンセリングや治療を目的とした教育用ワークシートの提供などを通じて、ユニセフは紛争下の子どもたちが勉強を続けることができるよう支援を行っています。

 2週間にわたる軍事作戦の結果、34人の子どもの命が犠牲になり、その他にも少なくとも170人が負傷しました。ユニセフは、この軍事作戦が終了する前から、給水キットや緊急保健キット、子ども用の服や靴、学用品などの緊急支援物資の輸送を続けていました。また、主に子どもたちを対象としたキャンペーンでは、地元テレビ局を通じて不発弾の危険性を知らせる番組を放送することにしました。

 「子どもたちに投資をすることの大切さが、これら一連の努力を通じて伝われば、と考えています。我々にとってかけがえのない財産である子どもたちを、私たちは守っていかなければならないのです」とローマン氏は述べました。

 ユニセフは、世界の子どもたちの権利擁護を訴える主導的機関として、1980年代初頭からパレスチナ自治区の子どもと女性の状況を改善するため活動に取り組んでいます。

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