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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ロシア・サンクトペテルブルグサミット
世界の子どもたちが、G8指導者にアピール

【2006年7月16日 サンクトペテルブルク発】

©G8 Summit/2006

昨年に引き続きG8に合わせて開催された子どもたちの「サミット」、J8(ジュニア・エイト)に参加する子どもたちの代表が、16日、G8の会合に参加。G8の指導者たちに、世界を子どもにとってより良い場所にするために必要な事を訴えました。

G8の会合に参加した8人のJ8代表は、J8がまとめた「世界の指導者への提言」を発表しました。子どもたちは、提言を通じ、全ての子どもに良質の教育を無償で提供すること、HIV/エイズの被害を受けている子どもに対しすぐに必要な支援を提供すること、環境を守るために緊急の対策を講じること、暴力や差別を撲滅するよう訴えました。

子どもたちはまた、提言を発表したG8会合での声明の中で、「私たちはきれいな地球で暮らしたい。私たちは麻薬、病気、差別のない平和な世界で暮らしたい」と訴え、「私たちはG8の場で子どもとして意見を表明する機会が与えられたことに感謝しています。G8の指導者が、未来のために、私たちの訴えに応えてくれるよう心から願っています」と述べています。

©G8 Summit/2006

ユニセフとロシア政府の共催でロシアのプーシキンで1週間にわたり開催されたJ8には、G8各国(カナダ・フランス・ドイツ・イタリア・日本・ロシア・イギリス・アメリカ)から子どもの代表が参加。G8との会合は、その最終日に開催されました。J8では、G8指導者への提言の中に「G8国」以外の子どもたちの意見も反映させるため、アフリカ・アジア・中東・ラテンアメリカの最貧国の子どものたちとのテレビ会議も実施。教育、感染症、エネルギー、暴力と寛容等の問題に対しての幅広い意見を取り入れました。

先の声明の中で、子どもたちは次のようにも述べています。「様々な問題への解決策を、客観的に、そして効果的に見いだすためにも、G8以外の国、特に開発途上国の子どもたちも、将来のサミットには参加してもらわなければならないと感じました。世界の問題に対する解決策を見つけるには、世界的な視点が必要です。」

子どもたちは、G8の指導者たちが彼らの声に耳を傾け、彼らの意見を取り入れて行動することを願っています。

世界の子どもたちが直面する危機は一つや二つではありませんし、そのどれもが深刻な問題です。だからこそ、G8の指導者に課せられた責任はとても重大なのです。

  • 毎分一人、子どもがHIVに感染しています。
  • 1500万人の子どもが、少なくとも片親をエイズによって失っています。
  • 多くの国で教育は無償ではないため、子どもが学校に通う権利が侵害されています。
  • 世界でおよそ1億1500万人の子どもが学校に通っていません。その54パーセントは女の子です。
  • 毎年およそ120万人の子どもが人身売買の被害に遭っています。
  • 毎年およそ180万人の子ども− 殆どが女の子 −が、商業的に性的な搾取を受けています。
©G8 Summit/2006

J8の子どもたちは、子どもたちを取り巻く世界の状況は「待ったなし」であると訴え、声明を次の文章で締めくくりました。

「私たちは、G8・J8サミットが終わった後も、この情熱を変わず持ちつづけることを誓います。そして、世界中の子どもたちに、私たちの仲間になってくれるよう訴えます。私たちは、子どもたちが世界を変える力を持っていると信じます。」

G8との会合に出席したJ8代表者:

カナダ :アブレッティさん(16歳)
フランス :アトウェルさん(15歳)
ドイツ :クラスベルクさん(14歳)
イタリア :シテさん(17歳)
日本 :斎藤さん(16歳)
ロシア :ユシャコヴァさん(17歳)
イギリス :ハリソンさん(14歳)
アメリカ :ペレスさん(16歳)

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