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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ユニセフ創立60周年に寄せて〜アナン国連事務総長からのメッセージ
国連総会ユニセフ60周年特別記念会議にて

【2006年12月8日、ニューヨーク発】

1997年から10年、国連事務総長在任中は、世界のあらゆる地域でユニセフのスタッフに出会う機会を得ました。世界6大陸の各地で、子どもたちのために、困難に立ち向かい活動するユニセフの仕事ぶりを目の当たりにしました。ユニセフは、最も大切な子どもたちの声に耳を傾け、その声を世界中に届けてきました。ユニセフは子どもたちを守り、生き抜く力を与え、そして成長する手助けをしてきました。

今日、ユニセフの活動によって、より良い未来は子どもたちとともに創り上げるものであるという認識が広く浸透しています。より良い未来、それは子どもたちが健康で、教育を受ける機会に恵まれ、安全に暮らすことができ、そして愛される社会です。子どもたちはできる限り良い形で人生のスタートを切ることができれば、健やかに成長し、おとなになってから持って生まれた可能性を最大限に発揮することができるようになるのです。ユニセフは、子どもたちに明るい未来への道が開かれるよう昼夜活動しています。

第二次世界大戦後に創設されて以来60年、子どもたちの代表として活動を続けているユニセフは、顔の見える援助を実施し国際社会の意識を改革しました。毎年発行されるユニセフの代表的刊行物『世界子供白書』は、国際社会が最も若い地球市民に対して目を向けるように促す重要な役割を担っています。子どもの生存、女子教育、HIV/エイズの問題に取り組むキャンペーンは、関係機関による広く深いパートナーシップのモデル事業となっています。

ユニセフの緊急支援プログラムは、紛争や自然災害に巻き込まれた何百万人もの子どもたちの命を守ってきました。保健プログラムは、疾病や栄養不良、死の危険から何百万人もの子どもたちを救ってきました。数百万人の子どもたちが、ユニセフの教育プログラムによって、完全で生産的な人生を送るのに必要な知識を学ぶことができるようになりました。子どもの保護プログラムによって、人身売買や性的搾取、暴力、虐待の被害から救われた子どもも数百万人にのぼります。

そして今日、子どもたちの権利を守るためのユニセフの活動は、ミレニアム開発目標達成に向けた我々の努力の中心に位置付けられています。

ユニセフはいまや、国際社会にとってはなくてはならない存在です。60周年という記念すべき日に、ユニセフのスタッフの皆さん、そしてユニセフのリーダーシップに心から感謝の意を述べたいと思います。そしてユニセフ国内委員会、親善大使の方々のご尽力と素晴らしいパートナシップに賛辞を送ります。ユニセフは今後も偉大な事業を続けていくことでしょう。国連事務総長の職を離れても、私はいつでもあなた方の支援者でありつづけます。

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