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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

スーダン北部の洪水被害に、人道支援コミュニティが迅速な対応

【2007年7月9日、ハルツーム発】

スーダン北部のハルツーム州、白ナイル州、青ナイル州、カッサラ州が洪水による被害を受けるなか、人道支援コミュニティの多機関による緊急援助によって、何千世帯もの家族が支援を受けている。

コモンパイプライン・システムの稼動を受けて、プラスチック製シート、毛布、調理器具、ジェリー缶、寝具用マット、蚊帳といった必須資材が供給され、政府の洪水対策が進んでいる。コモンパイプライン・システムとは、ユニセフとNGO“CARE”の支援を受け、国連の合同ロジスティクス・センターが管理・運営する物資調達・供給のための合同事業である。これらの物資はすでに、白ナイル州コスティ地区の家族1000世帯に届けられたほか、地方当局と国際連合スーダンミッション(UNMIS)の支援を受けて、青ナイル州ゲイッサン地区の家族85世帯にも届けられた。カッサラ州では、ユニセフがNGO“ゴール”に対して、緊急用プラスチック製シート1,000家族分を提供したほか、コモンパイプラインを通じてジェリー缶3000缶が届けられた。

コモンパイプラインに参加するパートナーを代表して、スーダン北部のユニセフ・フィールドオペレーション部門チーフ、ジョナサン・ベイチ氏は、「緊急事態が発生したときは、異なる機関が、迅速かつ効果的に支援活動を遂行できるかどうか、その能力が非常に重要となる。コモンパイプラインは、すでに大きな損失と困難を経験している人々への負荷を軽減しつつ、必須支援物資を、もっとも弱い立場におかれた人々のもとへ、最大限のスピードで届けることができるということを実証している」と述べた。

新たな救援要請に備え、コモンパイプラインは、コスティ地区の家族500世帯、およびカッサラ州の家族1000世帯分の緊急支援物資を蓄えている。一方ハルツーム州では、コモンパイプライン・システムのもと、危険地域の家族およそ4,000世帯分の緊急支援物資が準備されている。コモンパイプラインはまた、さらなる洪水被害が起こった場合に備え、ハルツールにも支援物資を備蓄している。

この合同支援に加えて、ユニセフは被災地域の保健センターに対して、8万人の一カ月分のニーズに対応できる必須医薬品を提供した。ユニセフはまた、少なくとも5万人分のニーズを満たす浄水用粉末と錠剤を提供している。ユニセフを含む多くの機関が、現地パートナーとともに状況評価を行うべく職員を現地に派遣し、今後発生しうる新たなニーズの把握に努めている。

「スーダン政府を支援するこれらの努力によって、洪水の被害を受けた人々の苦境は最終的に和らげられ、危険地域に住む人々に必要な支援を首尾よく届けることができるだろう」とベイチ氏は語った。

2004年、ダルフールで発生した住民の避難に対処すべく、非食糧品(NFI)コモンパイプラインが創設された。2007年に同パイプラインが拡大され、スーダン北部全域が活動対象地域となった。

この事業は、国連合同ロジスティクスセンター(UNJLC)によって運営され、単一の供給網を創設することによって、非食糧品の調達・輸送・保管、間接経費の削減、および運営事務の削減を図るものである。コモンパイプラインでは、ユニセフが非食糧品を調達した後、NGO“CARE”に届けられ、CAREが物資の物流サービスを提供する。CAREは物資を受け取り、倉庫管理を行うとともに、首都にあるハブ(倉庫)から様々な配布ポイントに向けた輸送の調整を行う。

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