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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

イラク、500万人の子どもにポリオ予防接種キャンペーン実施
ユニセフとWHOがイラクを称賛、支援を約束

【2008年11月4日 アンマン/バグダッド発】

ポリオ撲滅をめざすという強い決意のもと、イラク政府は全国予防接種キャンペーンを展開し、およそ500万人の5歳未満児にポリオの予防接種を行なった。特に今回注意が払われたのは、多くの国内難民が帰還した地域である。

このキャンペーンは、イラク国内のすべての5歳未満児に経口ポリオワクチンを接種することを目標に、WHOとユニセフの支援を受け、イラク保健省が主催した。10月26日(日)から5日間にわたって実施され、約2万人の予防接種担当者が参加。国内各地の病院や保健センターでの接種と戸別の家庭訪問による接種で、最終日までに目標とした500万人の子どものうちの97%(490万人)に接種を行った。

経口ポリオワクチンは、主に幼少期に感染しやすく治療ができない麻痺を残すポリオから子どもたちを守ることができる。今回の予防接種キャンペーンは、イラクがWHOとユニセフの支援のもと実施しているポリオ撲滅活動の一環であり、2000年1月からポリオの発症が報告されていない。

イラク保健省予防接種拡大プログラムのムタズ部長は次のように述べた。「大雨にもかかわらず、今回のキャンペーンで大きな成果が達成されたことは、我々の喜びであり励みでもある。またワクチン接種担当チームの活動に際し治安上の大きな障害もなく、人々の受け入れ状況も良かった。また、過去に、安全性を懸念して特定の地域で起きた接種拒否などの報告はなかった。」

過去数ヶ月間、治安が相対的に改善したことで、保健省は今回とくにバグダッドやディヤーラ、ワシット、アンバールの各県の弱い立場にある難民の子どもすべてをカバーする絶好のタイミングを得ることができた。たとえばバグダッドでは、予防接種率が2007年の76.5%から2008年には92%に、ディヤーラでは73%から96%に増加した。

保健省は1995年に初めて実施されて以来、すべての移動接種チームの物資調達と輸送に責任を持ち、5000台以上の車両を借りてきた。ワクチンの購入についても2005年以降は保健省が行なっている。

ユニセフ・イラク事務所のシカンデール・カーン所長はこう述べた。「イラク政府は子どもたちへの基礎保健サービスの提供について、その責任分担を段階的に拡大してきた。ポリオ撲滅と定期的な予防接種の実施はその最たる例であり、政府は成果をあげてきている。これは、イラクが徐々に良い方向に変化している証である。これを継続するためにも課題への挑戦は欠かせない。」

WHOのナイーマ・アルガサール所長は、質の高いキャンペーンの成功について保健省とワクチン接種チームの健闘を称えた。「イラクがポリオ撲滅についてこれまで達成してきた成果を守ることが重要である。今もポリオは世界7カ国に残っており、人々の移動によってポリオの感染が起きる。すべての地域でポリオが撲滅されるまでは、イラクにもリスクがある。このリスクを最小限にするためには、定期的な予防接種の強化が最優先事項だ。我々はこの病気の監視を強化しなければならない。そしてイラクに可能なかぎりの支援を行い、イラクの子どもたちが二度とポリオに感染することがないようにしたい。」

イラクは、ユニセフや他国連組織、などが指揮する世界ポリオ撲滅推進計画に参加している。この活動により、ポリオが残っているのはごくわずかな地域となっており、1988年以来ポリオによる小児麻痺から500万人の子どもたちが救われた。

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