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公益財団法人日本ユニセフ協会

資料・刊行物 プレスリリース

ロンドンでグローバル・サミット開催
紛争下での性暴力撲滅を目指す
性暴力に関する統計付

【2014年6月9日 ニューヨーク、ロンドン発】

武装勢力に徴用された後、何度も性的虐待を受けていた16歳の女の子。
© UNICEF/NYHQ2012-0883/Brian Sokol
武装勢力に徴用された後、何度も性的虐待を受けていた16歳の女の子。現在は解放され、ユニセフの支援の元、職業訓練を受けている。(中央アフリカ共和国)

6月10日から13日までの4日間、ロンドンで、ウィリアム・ヘイグ外務大臣主催による紛争下の性暴力の撲滅を目指すグローバル・サミットが開催されます。本グローバル・サミットは、戦時下で武器として用いられる性的暴力を撲滅すべく、国際的な行動を盛り上げることを目指しています。

世界各地で紛争下にある地域では、銃弾や爆弾と同じように性暴力が子どもや女性の命を奪い、大勢の子どもと女性がレイプや虐待のリスクにさらされています。本グローバル・サミットは、性暴力の予防や被害にあった方たちへのケアや支援、国際的な行動を盛り上げることで、このような犯罪は刑罰を受けないとの文化を終わらせることに焦点を絞っています。

ユニセフ本部の子どもの保護部門部長のスーザン・ビッセルは「性暴力は戦争で、残酷な武器として使われています。レイプや虐待の被害にあった女性や少女、少年の人生は破壊されています。これは世界各地で見られる悲劇です。紛争下の性暴力は社会に深く根ざしたものでもあり、戦争が終わっても性暴力による影響は続き、耐えられない苦痛をもたらします。性暴力を予防するプログラムは、まさに命を救うものです。そのことをしっかりと認識しなければなりません。紛争が起きるやいなや、これらすべての対応パッケージが実施されなければ、取り組みによる効果は生まれません」と述べました。

紛争下における性暴力に関する統計

紛争から逃れ、身を寄せていた避難先でレイプの被害にあった女性。
© UNICEF/NYHQ2012-0707/Kate Holt
紛争から逃れ、身を寄せていた避難先でレイプの被害にあった女性。4人の子どものうち、17歳の娘は殺害された。(ソマリア)
  • 性暴力の被害にあう子どもは毎年、少女1億5,000万人以上、少年7,300万人以上、紛争下にある国の子どもが最もその被害にあいやすい
  • 最近では、南スーダンで戦闘中に両陣営により、レイプが行われている
  • コンゴの女性の約40%は、これまでに何らかの性暴力にあっているとみられる
  • コンゴ民主共和国の南キブ地方で実施したレイプ被害者への調査では、91%が膣や膀胱、直腸の裂傷などを含め、1回または複数回にわたって、レイプが関係する病気にかかったことが明らかになっている
  • 紛争後のリベリアでは、15歳未満でレイプの被害にあった子どもは65%、何らかの性暴力にあった子どもは87%と推計されている
  • ケニアでの最近の推計では、紛争が頻繁に起こる場所では、女性の約3人にひとり、男性の約5人にひとりが子ども時代に性暴力を受けたとみている
  • コートジボワールでは、女性の10人にひとり(9.9%)が、15歳以降、パートナーでない男性とのセックスを強要され、8人にひとり(14.8%)以上は、初めての性体験が強要されたものであると報告されている
  • ソマリアでは、2013年の1年間で、レイプの被害にあいケアサービスを受けた人のうち、35%が12歳未満だった
  • 2003年、シエラレオネにあったリベリア難民キャンプに暮らす女性で調査対象となった388人のうち74%は、避難前に性的虐待にあい、避難生活中に55%が性暴力を受けたと報告されている
  • 1994年、ルワンダで起きた大虐殺では、25万人から50万人の女性がレイプの被害にあった
  • 1990年代初め、ボスニア・ヘルツェゴビナでは、2万人から5万人の女子がレイプされたと推計される

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