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| 日時: | 2003年4月21日(月)〜25日(金):午後6時30分〜8時30分 2003年4月26日(土):午後2時〜4時 |
| 会場: | ユニセフハウス1階ホール |
| 主催: | 財団法人 日本ユニセフ協会 |
| プログラム: (各回共通) |
1. アグネス・チャンさん講演 2. ゲストとアグネスさんの対談 3. 質疑応答とメッセージソング |
| 日時 | 講演テーマ | ゲスト | メッセージソング |
| 4/21(月) | 中国 ボランティアのルーツ |
亀淵昭信さん(子どもとメディア) |
A Place in the sun イマジン |
| 4/22(火) | エチオピア、スーダン南部 |
アリス・ウォーカーさん(世界の女の子) |
Somebody’s Crying クンバヤ |
| 4/23(水) | タイ、フィリピン 子ども買春 |
新井満さん(子どもと環境) |
鳥の幸せ ふるさと |
| 4/24(木) | カンボジア、ネパール 人身売買・貧富の差 |
テリー伊藤さん(日本の子どもたち) |
ぼくの海 イマジン |
| 4/25(金) | 東西ティモール戦争 |
安倍晋三さん(子どもと政治) |
LIFE イマジン |
| 4/26(土) | 今 、子どもたちにとって大きい問題 |
東郷良尚(グローバリゼーションと 子ども、ユニセフの取り組み) |
傘の中の夢たちへ イマジン |
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4月22日 この日、アグネス大使は、アフリカの子どもたちについて話しました。
エチオピアで大規模な飢饉が起こっていた1985年に現地を訪れました。飢餓の現実を見ました。泣く力さえなくし、髪が抜け、内臓が縮み、力を使い果たして死んでいく子どもたち。キャンプで、子どもたちが自分たちに向かって走ってくるのを見て、その匂いと砂埃、ハエの多さに怯え、逃げてしまったアグネス。その瞬間、自分のことが嫌になったと言います。しかし、あるときに意を決して、子どもたちを受け止めます。もうどうなってもいい、と心を開いた瞬間が、自分の転機であったと語ります。
後半のゲストアリス・ウォーカー氏との対談では子ども、特に女の子について話し合いました。家父長制がもたらす女性や少女の現状を考え、結婚だけでなく教育を与えることの大切さを訴えました。またウォーカー氏はクリントン元大統領とのキューバの子どもたちをめぐるやりとりや、イラク戦争が急速に子どもたちの命を奪っている現実などを話しました。アリスさんは、「私たちには言葉があります。話し合いをせずに殺すということは、人間であることを放棄するようなものです」と語りました。 |
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4月23日 この日、アグネス大使は、子ども買春について話しました。買春という言葉は、買う側に責任があるということを示す言葉です。その子ども買春が多くの東南アジアの国々で起こっています。
後半、ゲストの新井満氏との対談では、環境がテーマになりました。新井さんが、ミクロネシアのきれいな海で空き缶を拾ったことがきっかけで小説を書いたというエピソードや地球上で輸出されている木材の80%近くが日本向けであることが話されました。「私の子ども1人が使う地球の資源とネパールの子ども1人が使う資源を比べたら、うちの子は7倍。(資源で考えたら)私が1人生んだら、スーダンのお母さんは15人産んでいい」(アグネス大使) |
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4月24日 この日の講演のテーマは、カンボジア、タイの子どもたちでした。ポイペットというタイとの国境にある村のカジノ周辺では多くの子どもたちが働いています。そこで出会った12歳の少女ワニー。彼女はカジノへ行くお客に「傘差し」をしていました。傘が盗まれないように注意したり、「傘差し」をしている他の子どもたちとけんかになったりします。家に帰ると2人の兄弟の世話をしなければなりません。ワニーは一度も靴をはいたことがなく、一度も学校へ行ったことがありません。自分が食べることさえままなりません。
後半のテリー伊藤さんとの対談では、日本の子どもたちについて話し合いました。「援助交際」という言葉、日本の競争社会について、また日本の子どもたちのお金がかかる遊び方に疑問を投げかけました。北朝鮮問題やイラク戦争についての日本政府の姿勢にも言及しました。政府の税金の使い方とりわけイラク復興への1兆円が結局はアメリカの企業が使うということやODAでもダムや橋などを作るだけではなく途上国の人材育成に当てるべきであるという伊藤氏からのするどい指摘もありました。 |
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4月25日 この日、戦争と子どもたちについて語ったアグネス大使。1988年、カンボジアで、虐殺されたたくさんの人間の骨を見て戦争の怖さを知りました。ベトナムでは、ベトちゃんドクちゃんや枯葉剤によって身体に影響を受けた多くの子どもたちと出会いました。
後半の安倍晋三さんとの対談では対北朝鮮外交、中東情勢、イラク復興支援について話し合いました。イラクの現状を考えて日本のイラク支援のあり方についても話し合いました。安倍さんは、「政治の責任は重たいと実感しています。イラクに対する米国の武力行使にしても、政府として支持をしました。その結果として悲惨なことが起こっていますが、幸い、終結しつつあります。日本政府としては、1日もはやく(国のシステムなどが)機能するように2億ドルの拠出を決めています」と話し、日本が、亀裂の入った米国と他の国との関係の仲介など、積極的な役割を見つけて果たしていきたいという抱負を語りました。
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4月26日 最終日、これまでに話された内容を振り返りながら、子どもたちを取り巻く様々な問題が話されました。
後半の東郷良尚さんとの対談では、グローバリゼーションがもたらす先進国と途上国における貧富の差が話題となりました。格差とは、物を得られるか得られないかだけでなく、情報に触れるなどのチャンスがあるかないかという側面もあります。グローバリゼーションはこの格差の広がりを加速させています。また、子ども買春や子ども兵士の撲滅を目標としたアドボカシー活動にも取り組みをはじめている協会の活動をご紹介しました。 「最近ユニセフに協力しやすくなりましたね」というアグネスさんに対し、東郷さんは日本の民間からのユニセフ募金が世界一であることに感謝を表しました。アグネスさんは、「世界一の民間の募金が出せる国です。私たちも勉強し、こういう子どもが一番困っているから、取り組みましょうといった発言ができる国民になっていきたいですね」と話しました。 |
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