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公益財団法人日本ユニセフ協会
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エボラ出血熱緊急募金 第23報
エボラ出血熱・シエラレオネ
エボラ啓発・予防に全世帯の訪問実施
19日から3日間、全世帯が自宅待機に

【2014年9月7日 フリータウン(シエラレオネ)発】

カイラフンで住民にエボラの症状や予防法を伝えるスタッフ。(シエラレオネ)
© UNICEF/NYHQ2014-1381/Douglas
カイラフンで住民にエボラの症状や予防法を伝えるスタッフ。

エボラの感染拡大が続くシエラレオネ。本報告書の統計は、シエラレオネ保健衛生省が発行する日刊報告書に基づくものです(報告期間:9月1日〜7日)。シエラレオネで9月19日〜21日に予定されている国内全世帯訪問の概要と、子どもの保護の分野について、抜粋・ご報告します。

概要

  • エボラ出血熱と確認された症例は1,267件でうち426名が死亡、致死率は33.4%(9月6日時点) 前週より、確認された症例は157件増加
  • エボラ出血熱と確認された症例のうち22%は子ども(0〜17歳)
  • 東部のケネマの隔離施設に入院している患者は67名、同カイラフンは53名、これまでに計269名が回復して退院
  • 感染者との接触を追跡確認できたのは3,370件、累計4,309件が21日間の追跡調査期間を終了・調査対象外に

エボラ予防・啓発のための全世帯訪問キャンペーン
(現地語:Ose to Ose Ebola tok)

9月5日、防護服や医薬品などの医療物資がシエラレオネに到着。
© UNICEF/NYHQ2014-1477/Stephens
9月5日、防護服や医薬品などの医療物資がシエラレオネに到着。

実施日時

2014年9月18日〜21日 (18日に開始宣言、19日〜21日に戸別訪問を実施)

目的

ヘルスワーカーや地域のボランティア、NGOや市民団体などのパートナー団体で研修を受けたチームが、国内の全世帯を戸別訪問し、エボラ出血熱に関する正しい情報を広め、エボラ対応への家族や地域社会の支援と参加の協力を求める

  1. エボラに関する正しい情報を国内全世帯に広める
  2. エボラに感染した人、特に子どもの地域社会での受け入れを増やす
  3. 家庭でのせっけんを使った手洗いを促進する(棒状の石けん150万本を配布予定)
  4. 保健システムへの信頼を回復させる
  5. 地域社会レベルで、近隣世帯を見守る仕組みを設ける

方法

  • 9月18日、大統領より、エボラの状況の概要と政府の対応を報告し、19日〜21日は外出せず、自宅待機するように宣言、この期間中に戸別訪問を実施
  • 9月19日〜21日 国内の全世帯・家庭を訪問、3名1組のチームが啓発活動を行う
    • エボラに関する各家庭の知識と懸念を明らかにし、正しい情報を提供
    • エボラに関する質問に答え、うわさを払拭
    • 感染した人や遺体の体液との接触を避ける必要があることを説明
    • 家族がエボラに感染した場合にすべきこと、また早期に保健施設に報告する必要があることを説明
    • せっけんを使った手洗いの促進
    • エボラに関する広報啓発ツール(冊子やポスターなど)の配布
    • 活動には、研修を受けた7,000チーム(1チーム3名、のべ2万1,408人)が従事する予定。地域からボランティアが選ばれ、チームに同行し、その後、地域内での見守りを担当、国や自治体、地域レベルで研修を実施

保健サービスへの要求増加に伴う対応

  • 待機センターの拡張
  • 移動手段(乗り物と救急車)の支援拡大
  • 保健施設への防護用の備品(防護服や手袋やマスクなど)の供給拡大
  • ヘルスワーカーへの研修と再説明
  • 地域での対応への支援を継続するために、若者による近隣の見守りチームを設置

家庭内でエボラ感染が分かった場合

  • エボラと思われる症状や死亡を確認した場合、接触調査や遺体の搬送、埋葬チームに情報をつなぐ
  • エボラでない症状の病気の場合は、保健施設に搬送

子どもの保護

  • 8県での調査により、エボラの影響を受けている子どもは計666名(少女348名、少年318名)と判明
  • うち、隔離されている子ども245名、孤児となった子ども263名、家族とはぐれた子ども985名、治療中の子ども29名、エボラによる死亡34名(ケネマ、カイラフン、ボー、トンコリリ、モヤンバ、ポート・ロコ、西部地区、ボンテ)、現在ほかの6県の情報も収集中

【関連動画】

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