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公益財団法人日本ユニセフ協会
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エボラ出血熱緊急募金 第26報
エボラ出血熱
ユニセフ2億米ドルの資金を要請
感染3カ国で850万人の子ども・若者へ影響及ぶ

【2014年9月16日 ジュネーブ/ダカール(セネガル)/ニューヨーク発】

エボラの啓発用ポスターを手にする女の子。(リベリア)
© UNICEF Liberia/2014
エボラの啓発用ポスターを手にする女の子。(リベリア)

西アフリカで2,400名以上の命を奪い、地域社会の崩壊を招いているエボラ出血熱。ユニセフは西アフリカのエボラ出血熱対応のために、2億米ドル(約214億円 ※1米ドル=107円)以上が必要であると発表。この資金要請は、各国政府と人道機関による、今後6カ月にわたるエボラ出血熱のための資金要請総額9億8,780万米ドル(約1,056億9,460万円 ※同上換算)の一部にあたります。

命や未来を脅かすエボラ出血熱

ユニセフ緊急プログラム部 部長のアフシャン・カーンは「エボラ出血熱は命を奪い、未来をむしばんでいます。エボラ出血熱の影響で、学校は休校し、保健システムは崩壊し、コミュニティの構造が脅かされています。極めて深刻な危機です」と述べました。

エボラの症状や予防法を住民に伝え、消毒用の塩素や石けんも配布するスタッフ。(ギニア)
© UNICEF/NYHQ2014-1273/La Rose
エボラの症状や予防法を住民に伝え、消毒用の塩素や石けんも配布するスタッフ。(ギニア)

ユニセフの資金要請2億米ドルの内訳は、以下の通りです。
リベリア:6,500万米ドル、シエラレオネ:6,100万米ドル、ギニア:5,500万米ドル、感染拡大の恐れがある、国境を接する周辺国:1,000万米ドル、地域内調整:900万米ドル

エボラの感染が続いているギニア、シエラレオネ、リベリアの3カ国で、ユニセフは20歳未満の子どもと若者850万人がエボラの影響を受けていると推計。850万人のうち、250万人は5歳未満の子どもたちです。

ユニセフの取り組み

エボラ出血熱発生当初から、ユニセフはコミュニティと共にエボラへの意識を高め、必要な衛生備品を提供するといった活動を行ってきました。エボラ出血熱の負の連鎖が続いていることから、対応策を拡大。子どものための機関として、ユニセフは以前から感染国で活動をしており、いかに家族を感染から守るかを中心に据え、感染が確認されたコミュニティで物資や必要な情報を提供してきました。

ユニセフとパートナー団体が取り組む活動の一例です。

ユニセフのパートナー団体がエボラの感染を防ぐための正しい手洗いの方法を子どもたちに教える様子。(ギニア)
© UNICEF/NYHQ2014-1521/La Rose
ユニセフのパートナー団体がエボラの感染を防ぐための正しい手洗いの方法を子どもたちに教える様子。(ギニア)
  • 世界銀行、日本政府、米国国際開発庁(USAID)の支援を受け、ギニア、リベリア、シエラレオネの3カ国に、8月初旬より約50回のフライトで防護用備品、衛生用品、医薬品など、544トンの支援物資を空輸
  • シエラレオネ政府が9月19日〜21日の3日間に実施するエボラに関する啓発キャンペーンを支援するため、ボランティアを育成し、エボラに関する正しい情報を提供
  • 感染3カ国のエボラ治療ユニットに給水設備とトイレを設置
  • コミュニティの保健ボランティアや教員などの育成を行い、エボラに関する情報を広める支援
  • エボラ以外の病気の発生回避、ならびに女性と子どもへの基本的な保健サービスの提供
  • エボラの影響を受けている子どもたちへの心のケア

カーン部長は「コミュニティと共に取り組む必要があります。エボラ対応策を持っているすべての国や機関が行動に移すことで、エボラ出血熱から多くの命を守ることができます」と述べました。

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