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公益財団法人日本ユニセフ協会

G7サミット/J7ユース・サミット
世界の課題に若者が提言
持続可能な開発に子どもたちの視点を

【2015年6月5日東京発】

5月6日〜14日にドイツで開催された「J7ユース・サミット」に、19カ国から54人の若者が参加。G7で話し合われる議題について意見や提案をまとめた。
© UNICEF/PFPG2015-2750/Ausserhofer
5月6日〜14日にドイツで開催された「J7ユース・サミット」に、19カ国から54人の若者が参加。G7で話し合われる議題について意見や提案をまとめた。

6月7日、8日にドイツ・エルマウにてG7サミットが開催されるにあたり、ユニセフ(国連児童基金)と先進7カ国のユニセフ協会(ユニセフ国内委員会)は、各国政府に対し、持続可能な開発のための新たな課題に代表されるような世界の問題に取り組む際には、子どもの貧困の削減に焦点をあてるとともに、子どもたちの視点を取り入れるよう求めています。

持続可能な政策を、子どもたちと

ユニセフによると、世界では5億7,000万人以上の子どもたちが、1日1.25米ドルという国際貧困ライン以下の生活を送っています。極度の貧困の中で暮らす人々のおよそ半数が、子どもや若者なのです。子どもたちは、貧困や気候変動の影響を最も受ける存在であるだけでなく、それらの解決に向けて重要な役割を担うことができる存在でもあります。主要先進7カ国は、世界の問題の解決により大きな責任を負っています。子どもたちの健全な成長は、経済発展、社会の安定、そして平和に欠かせない条件です。持続可能な政策は、子どもたちと共に始められなければなりません。

メルケル首相とJ7参加者の集合写真。
© UNICEF/PFPG2015-2828/zimmermann
メルケル首相とJ7参加者の集合写真。

5月6日〜14日まで、ドイツ・ベルリンにて開催された「J7ユース・サミット」*では、19カ国から集まった54人の若者が、G7で話し合われる議題について自分たちの意見や提案をまとめ、ドイツのアンゲラ・メルケル首相に渡しました。また日本では、J7サミットに日本から参加した6人の高校生が、帰国後の6月2日、安倍首相を表敬訪問し、ドイツで話し合ったこと、またそこから生まれたアイデアや提案を直接伝えました。子どもたちが作り上げた提案には、政治的意思決定のプロセスへの子どもの参画の機会を増やすこと、調査や教育にもっと先進国が投資をすること、子どもの貧困の撲滅に関心を寄せること、また公正な経済を実現する体系的な基準を設けることなどが盛り込まれています。

ドイツでのG7サミットを皮切りに、開発協力や気候変動に関する一連の主要会合が続きます。7月には、エチオピアのアディスアベバで、世界の持続可能な開発目標(SDGs)への資金調達についての交渉が行われ、SDGsは9月にニューヨークで開かれる国連特別総会にて採択される予定です。また12月には、地球規模の気候変動に関する協議がパリで再開されます。

* * *

■J7ユース・サミットとは

J7ユース・サミットは、世界の子どもたちがG7の議題の中から特に子どもたちに重要なテーマについて話し合い、子どもたちのアイデアや提言を世界に発信することを目的に、G7開催国政府とユニセフ/当該国ユニセフ協会が共同で開催しています。これまで、2005年(イギリス)、2006年(ロシア)、2007年(ドイツ)、2008年(日本)、2009年(イタリア)の5回開催されました。

J7で作り上げたポジション・ペーパー(提案書)を安倍首相に手渡す日本代表の高校生たち。
© 日本ユニセフ協会/2015
J7で作り上げたポジション・ペーパー(提案書)を安倍首相に手渡す日本代表の高校生たち。

2015年は、G7参加各国から公募で選ばれた14歳〜18歳の若者各6人に加え、EUと開発途上国の代表も参加し、5月6日〜14日の8日間、ドイツ・ベルリン/クラインマハノーにて開催されました。参加者は、国籍を越えて交流を深めながら主に5つのテーマ(環境、ジェンダー、保健、経済、子どもの参画)について集中討議を行い、その成果である「ポジションペーパー」をまとめました。またドイツのメルケル首相をはじめ、EUの代表やG7参加各国の大使館などを訪れて、子どもたちの提言を伝えました。

日本から参加した6人の高校生(いずれも高校2年生)は、帰国後の6月2日、安倍首相に直接ポジションペーパーを手渡し、子どもたちの提案を伝えました。

※子どもたちの活動の様子は、J7のFacebookでも紹介されています。

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