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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたちは今

中央アフリカ共和国:ユニセフ親善大使ミア・ファローさんが難民支援を要請!

【2008年6月19日 中央アフリカ共和国・カボ発】

© UNICEF/HQ08-0465/Pierre
中央アフリカ共和国のスーダン国境近くにある北東部の町にあるスーダンからの難民キャンプに、ユニセフが支援する臨時学校があります。授業に出席する少女たち。

© UNICEF/HQ08-0579/Pierre
親善大使のミア・ファローさんとユニセフ・西部・中部アフリカ地域事務所エスター・グルマ所長がスーダン人難民キャンプに到着したときの様子。

中央アフリカ共和国では、北部で発生した内戦や隣国チャドやスーダンの情勢不安で、何千もの避難民が故郷から逃れ、難民キャンプに安住の地を求めてやってきました。

ユニセフ親善大使のミア・ファローさんが先日、中央アフリカ共和国北部の町カボ郊外の難民キャンプを訪問しました。2007年以来、4,400人以上の人々が、葦とプラスチック・シートだけでできた避難所に逃げ込んできました。

「このようなプラスチック・シートだけの避難所にいながら、人々は恐ろしい内戦の残虐行為や絶望に打ちひしがれてきたんです。」
難民キャンプを訪問したファローさんは、こう話しました。

ファローさんは難民キャンプを歩きながら、多くの女性と子どもたちに話しかけました。

「ここは、人が住むべきところではありません。でも、内戦が恐ろしくて帰宅できない人がたくさんいて、そうした人たちはここでの生活に耐えなくてはならないのです。」(ファローさん)

故郷ではないキャンプ

安全を求めて、このカボ郊外の難民キャンプに人々は崩れ込みました。すでに自分の村に帰った人もいますが、大半は内戦の恐怖で帰宅できません。

このキャンプに居住する若い母親、レイチェル・ングレイノンさんは、4ヶ月前にここにやってきたときに母親と建てた二つの小屋の前で、話してくれました。「今は帰宅できませんが、あまり考えすぎないようにしています。」

「避難する場所があって、支援団体が食料もくれますが、結局ここは故郷ではないんです。」と、レイチェルさんは話します。


© UNICEF
5月18日、ユニセフの親善大使ミア・ファローさんは中央アフリカ共和国のカボにある内戦避難民のキャンプを訪問しました。
必要な物資の提供

中央アフリカ共和国の北東部に入り、ファローさんはサム・カンジャ郊外の難民キャンプも訪問。2007年5月に何百もの家族が逃げ込んだこのキャンプは、内戦でスーダン・ダルフール地方の故郷ダファクを追われた人々の避難所になりました。

「もって逃げられたのは衣類だけです。飢えでたくさんの人が病気に罹りました。地元の人は寛大に迎え入れてくれましたが、いまはあまり歓迎されていません。」と、難民のひとり、マリアムさんは話します。

最初の難民が到着して2〜3週間以内に、ユニセフはほかの人道支援団体とともに、難民キャンプを設営しました。さらに、毛布や調理器具、衣類に石鹸、水桶などを提供しました。

2007年中に、この難民キャンプの状況は大幅に改善しました。現在は診療所があり、安全な水が飲め、快適な避難所と適切な教育が受けられます。

「多くの支援が、ここの避難民の生活を持続可能なものにしました。ここはわたしがいままで訪れた中で恵まれた難民キャンプのひとつだといわざるを得ません。」 ファローさんは、診療所の庭に立ち、こう話しました。

安全に対する懸念

ほかの難民キャンプに比べて状況は改善されていますが、結局は一時避難所にすぎません。難民は故郷を切望しています。

© UNICEF/HQ08-0465/ Holtz
中央アフリカ共和国の北西部にある病院の栄養治療棟を訪れたファローさんが、少年に花束を渡す様子。

「もちろん、自宅に戻りたいですが、現在はできません。安全ではないからです。」(マリアムさん)

難民にとって、何よりもまず気がかりなのは安全が保証されるかということ。スーダンの難民は現在も続く内戦から逃れてきましたが、現在も、依然として情勢不安な土地にキャンプをせざるをえない状況です。避難先の住民も、何年にも渡る武力衝突と、それによる慢性的な貧困にとても苦しんでいるのです。

「わたしたちは、こうした非常に困難な状況に置かれた女性と子どもたちを、最優先に支援しなければなりません。」 ファローさんは語気を強めて話しました。

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