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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

南スーダン:
コレラ患者130名以上、3名の死亡を確認
ジョングレイ州、上ナイル州でも発生

【2014年5月19日 ジュバ発】

首都ジュバで、ユニセフはテント式の治療センターを開設。コレラに対する治療を行っています
©UNICEF 2014/Kent Page
首都ジュバで、ユニセフはテント式の治療センターを開設。コレラに対する治療を行っています。

ユニセフは本日、南スーダンでコレラに感染する人が増加しており、感染が拡大していると発表しました。コレラは死に至る恐れがあり、人から人へと感染しやすい病気です。

先週後半に首都ジュバでコレラの感染が確認されて以降、コレラ感染の症例報告は毎日倍増しています。首都ジュバ以外でも、新たにジョングレイ州、上ナイル州での感染が確認されました。最初の症例がジュバで確認されたのは、5月15日。現在、130人以上が治療を受けていますが、3名の死亡が確認されています。感染者には、子ども数十人も含まれます。

二重の危機−栄養不良とコレラ

ユニセフ・南スーダン事務所代表のジョナサン・ヴェイチは「コレラの発生という事態の深刻さは、この国の子どもたちを苦境においていることの表れの一つに過ぎません。すでに栄養危機で健康を損なっている子どもたちは、コレラの発生によって、さらに厳しい状況に置かれるのです」と述べました。

今年1月以降ユニセフは、長引く戦闘に加え、人であふれかえる避難民キャンプの生活環境、そして雨季の到来によって、コレラ発生の恐れがあると警鐘を鳴らし続けてきました。また、ユニセフは先月、栄養治療支援を直ちに拡大しない限り、5歳未満の子ども最大5万人が死亡する恐れがあると指摘しました。

緊急で必要な資金は1,000万米ドル

コレラ治療センターで、経口補水塩を用いた治療を受ける子ども
©UNICEF 2014/Kent Page
コレラ治療センターで、経口補水塩を用いた治療を受ける子ども。

コレラ発生を受け、ユニセフはジュバの教育病院内へのコレラ治療センター(CTC:Cholera Treatment Center)の開設を支援しています。また、医薬品、防護服や備品などを含む資材を提供し、国内への感染拡大を防ぐために予防対策を拡大しています。

ユニセフ・南スーダン事務所は、コレラ対策と予防策の拡大のために、緊急に1,000万米ドル(約10億2,000万円 1米ドル=102円で換算)を必要としています。

ユニセフの取り組み

  • 国内のコレラ治療センターへの安全な水とトイレの提供
  • ジュバにおける政府とNGOへの医療品、衛生用品、経口補水療法、消毒用の塩素の提供
  • コレラ治療センターのトリアージ(重症度判定検査)と治療のための病棟用テントの提供
  • コレラ治療センターでの安全な水数千リットルと治療に必要な電力のための燃料の提供
  • ジュバでの保健スタッフ、教員、地域の指導者、ボランティア数百人へのコレラの診断と徴候、予防法の研修実施
  • 地方と国連施設内での下痢性感染症対策キットの備蓄
  • 5つの言語でのラジオ、バナー、ポスター、コミュニティへの啓発活動で公衆衛生に関するメッセージを発信

WHOやユニセフ、ユニセフのパートナーの支援を受け、南スーダン保健省がコレラの対応にあたっています。

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