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財団法人日本ユニセフ協会
 



アフリカ緊急募金 第3報
ナイジェリア ボルノ州・ヨベ州
保健、水と衛生、栄養の支援を拡大
チボックでも支援物資を配給

【2014年6月18日 バウチ(ナイジェリア)発】

毎朝水を汲みに行って、家のタンクに溜めるのが日課だと語る、12歳の少女。
© UNICEF/NYHQ2014-0717/Eseibo
毎朝水を汲みに行って、家のタンクに溜めるのが日課だと語る、12歳の少女。

ユニセフは、緊迫した情勢が続くナイジェリア北東部で、保健、栄養、水と衛生サービスの改善の支援活動を拡大しています。

これまでにボルノ州とヨベ州に、基本的な保健キット1,000セット以上を提供、これは今月実施しているキャンペーン期間中に、40万人以上の基本的な保健ニーズを満たす量です。これらのキットは、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の資金提供により実現しました。

あわせて、これら2つの州で支援する一次医療センターを、43施設から65施設へ増強するための支援を実施。最も厳しい状況に置かれている母子に焦点を絞り、保健サービス、栄養、水と衛生のサービスを組み合わせて支援していきます。ボルノ州とヨベ州では、保健施設や給水所、農場への襲撃により、地元社会、特に子どもたちに甚大な影響が及んでいます。

ユニセフは必須の医薬品や医療品、保健施設の備品などを調達し、施設が週6日運営され、定期的な予防接種や妊産婦への保健サービス、外来での治療サービスが受けられるように支援を行います。

プロジェクトでは、ボルノ州とヨベ州で重度の栄養不良にある子ども1万1,300人の治療も行う予定です。これら2州を含むナイジェリア北東部では、今年だけですでに、栄養不良にある20万人の子どもたちの治療が行われています。

ユニセフは、保健施設周辺やコミュニティに、給水設備やトイレの設置も進めていきます。

人道支援のニーズが高まる、ナイジェリア北東部

ユニセフ・ナイジェリア事務所代表のジャン・ゴフは「人道支援のニーズは極めて高いものの、現場で活動を行える人道支援団体はほとんどありません。自宅や生活手段を失い、暴力から逃れようと、何十万人もの人が避難生活を送っています。避難している方々にとって、食糧や保健サービス、水を手入れることは大きな課題です」と述べました。

今回の支援は、日本政府、EU、チルドレン・インベストメント・ファンド財団の資金提供を受け、実現しました。

ナイジェリア北東部は、人道支援ニーズが極めて高く、今後もさらなる活動資金が必要です。

ユニセフは先週、2,000リットルの貯水が可能なタンク3基、毛布、マットレス、せっけんやその他の基本的な生活必需品をボルノ州のチボックに提供しました。チボックでは、今年4月と5月に、女子生徒284名が誘拐されています。

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