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財団法人日本ユニセフ協会
 



東日本大震災緊急募金 第142報
全国の保育士が被災地の仲間のために〜

【2012年2月7日 岩手発】

日本ユニセフ協会では被災した保育施設に対して備品の提供、仮設園舎建設等を通じ、再開の支援を行ってきました。そのなかで、被災地の保育士の多くは自らも被災者でありながら、震災後十分な休暇を取ることができないまま、勤務を続けており、身体的および心理的負担の蓄積が懸念されていました。

© 日本ユニセフ協会/2011/K.Goto
山田中央幼稚園の保育士のみなさん。最前列中央のおふたりがボランティアの保育士さん。

そこで、東京都社会福祉協議会保育部会保育士会(東社協保育士会)の協力を得て7月より岩手県大槌町、山田町の保育園に短期ボランティアとして保育士を派遣し、応急的な保育補助支援を行っています。

東社協保育士会の会員をはじめ、全国の現職の保育士がボランティア休暇や有給休暇等を利用して参加してくださり、2011年12月末までに延べ76名が286日分の勤務を行いました。

「被災した先生もたくさんいますが、園に子どもたちがいると思うとなかなか休みをとるわけにもいきませんでした。ボランティアで来てくれることで先生たちも休みがとれますし、他の園の先生方が入ることで刺激を受けます。いつか、来てくれた先生たちの園をまわりたいと思っています。」(山田中央保育園山﨑園長先生)

「ボランティアの先生がいるから休みをとって、手続きに行ったり自分のことができました。資格を持っている保育士さんがボランティアに来てくれることは、仕事をわかっていて、園によって違うこともあるけれど少し説明すればわかってもらえる、そういった安心感があります。」(山田中央保育園の先生)

© 日本ユニセフ協会
大槌保育園で活動するボランティアの保育士さん。

「派遣で来てくれて助かっています。保育士さんなのでいろいろフォローしてくれるので安心します。」(大槌保育園八木澤園長先生) また、ボランティアに参加してくださった保育士の皆さんは次のように話してくれました。

「自分にできることがあればとはずっと常々思っていたけれど、ひとりで何かをするということはなかなか始められませんでした。保育士として支援ができるという情報があったので希望して参加しました。」

「子どもたちと過ごして感じたことを自分の中で消化して、まわりのひとにも伝えていきたいと思います。」

大槌町への派遣は10月末で終了しましたが、山田町では各園の要望にあわせ、3月末まで継続予定です。

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