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財団法人日本ユニセフ協会



安全な水を届けるために

【2006年8月22日 ジュネーブ、ベイルート、ティール発】

© UNICEF/HQ06-1178/Debbas
停戦の2日後。レバノン南部にて

初期調査により、レバノン南部で1カ月続いた紛争により水と衛生分野への被害状況が明らかになってきました。

ユニセフがここ数日間で訪れた12の被災地のうち、10ヶ所で、地下パイプやその他水関連インフラが深刻な損害を受けるか、破壊されていました。

ユニセフの水と衛生の専門家ブラニスレイ・ジェキックは言います。「このように破壊された状況は見たことがありません。どこへ行っても、私たちは何が一番必要かを聞きます。答えはいつも同じです。水です。」

ジェキックは清潔な水の深刻な不足は、復興プロセスの妨げになる危険があるとも言います。「人々は地元に帰りたがっています。しかし、とどまるかどうかは水があるかどうかにかかっています。」

同様の結果は、他の調査でも明らかになっています。例えばティールでは、70の村のうち、42村で水と衛生システムが被害を受けたと報告されています。

ユニセフは支援をスピードアップさせています。直近では、ペットボトル入り飲料水の配布にさらに力を入れました。7月12日の紛争開始以来、25万リットル以上のペットボトル入り飲料水が、ビントジュベイル、アイトエルシャーブ、ティブニンなどの一番被害を受けた地域へ届けられました。

現在は、約5万リットルの水がトラックで運ばれており、週末までには2倍に量が増やされる予定です。

さらに、ペットボトル入り飲料水の提供は、地域のニーズにより応えられるよう大型の給水タンクの設置に代わられてきています。今週は40個のゴム製給水タンク(5,000リットル容量)がナバティヤやイスラエル国境の村々へ届けられています。パートナーのNGOが給水タンクを輸送・設置し、水が補充されるよう責任を持っています。

ユニセフレバノン事務所代表のロベルト・ローレンティーニは、レバノンの4つの水道当局と連携することはが、長期的な支援にとって欠かせないと言います。「ベイルートとマウントレバノン水道当局と新たに合意を交わせたことで、必要とされる全ての形で支援ができることになりました。ユニセフの支援で、給水ポンプ用の発電機やディーゼル燃料の提供、損壊した設備の修復が行われ、3万立方メートルの水が被災地へ毎日提供することができるようになります。