メニューをスキップ
公益財団法人日本ユニセフ協会

子どもを家族の元に届けるRapidFTR
携帯電話を使った家族捜索・再会システム
ユニセフ・イノベーション

【2014年5月20日 ウガンダ発】

2013年にウガンダでは、緊急事態下で子どもたちや家族の情報を集め、共有するためにRapidFTRが利用された。
© UNICEF/UKLA2013-03809/LIZ SHAH
2013年にウガンダでは、緊急事態下で子どもたちや家族の情報を集め、共有するためにRapidFTRが利用された。

RapidFTR(Rapid Family Tracing and Reunification:緊急事態下の家族捜索・再会ツール)は、緊急事態下で、保護者と離れ離れになった子どもたちを家族と再会させるために、支援活動に関わるスタッフが情報を迅速に共有できるシステムです。

オープンソースの携帯アプリであるRapidFTRは、顔写真や離散時の状況など、家族とはぐれた子どもに関する重要な情報を記録します。それらのデータは、中央データベースで管理され、家族が行方不明の子どもたちを探すために閲覧することができます。

より早く、家族と再会へ

RapidFTRの導入前は、さまざまな書類に詳細な情報を書かなければならず、その上、人々に名前のリストを見せながら、子どもを知っているか尋ねて回らなければなりませんでした。こうした作業に多くの時間が割かれていましたが、導入後は、家族を捜索したり子どもを見つけたりすることが容易になりました。

RapidFTRへの登録は、トランジットセンターなどで行われています。難民支援を必要とする人々は、まずトランジットセンターに行き、難民登録を受け、難民キャンプに移動します。そこで、家族のいない子どもが確認されるので、一人ひとりの子どもの情報と写真を、RapidFTRを利用し、携帯電話で登録。難民キャンプのあちこちに点在している支援スタッフが、すぐにこの情報にアクセスし、子どもが難民キャンプに到着するよりも前に、家族を探し始める活動をスタートすることができています。

RapidFTRは、ニューヨーク大学が「ユニセフのためのデザイン(Design for UNICEF)」として考案し、南スーダンとウガンダのユニセフ・イノベーション・ラボが開発したデータ収集アプリケーションです。2012年にウガンダに設置されたコンゴ難民のトランジットキャンプで試験運用され、2013年に南スーダンで起こった国内避難民危機の際に利用が開始されました。また、最近では2013年の台風30号で被害をうけたフィリピンや、南スーダンの紛争地帯でも、行方不明となった子どもたちが家族と再会できるよう、活用されています。

トップページへコーナートップへ戻る先頭に戻る