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国連開発計画(UNDP)から 『2006 Human Development Report』発行

© UNICEF/HQ06-0029/Brendan Bannon

2006年11月9日(木)、国連開発計画(UNDP)から“2006 Human Development Report”(2006年人間開発報告書)が発行されました。今回の報告書では、世界の状況について人間開発の視点から見た最新のデータを明らかにするとともに、とくに世界を取り巻く水の問題を取り上げ、「世界的な水危機は水不足が原因である」という「神話」に一石を投じています。

水危機がもたらす犠牲は見過ごすことができないものです。



  • 年に180万人、1日あたり5,000人の子どもが下痢のために命を失っています。
  • 家庭で使う水を得るために、数百万人の女性が毎日たくさんの時間を費やし、徒歩で往復4時間もかけて水を運んでいる場合もあります。
  • 開発途上国の半数が、適切な水と衛生施設を利用することができずにいます。
  • 安全な水を利用することができない人の数は11億人にのぼります。
  • 適切な衛生施設を利用することができない人の数は26億人にのぼります。

過去の歴史を振り返って見ると、ロンドンやニューヨーク、パリなどの主要都市における19世紀の子どもの死亡率は現在の途上国と同じような状況にありました。水と衛生分野の改善が進んだのは、行政当局による投資が行われるようになってからのことです。現在、世界では、最富裕層人口の85%が安全な水を利用することができるのに対して、最貧困層ではこの割合が20%に過ぎません。


地球温暖化の影響も無視できません。生活の基盤がより不安定になったり、餓えや貧困により陥りやすくなったり、不平等の深刻化やさらなる環境の悪化など、地球温暖化によって状況はさらに悪化し、その代償を払わされるのはまたもやもっとも貧しい人々になるでしょう。

このような状況に対処するための戦略として、同報告書では以下の4本柱を提唱しています。

© UNICEF/HQ06-0542/Shehzad Noorani
  1. 水を得る権利を人権のひとつとして確立し、実現する。
  2. 水と衛生に関する国家戦略を策定し、開発アジェンダに含める。
  3. 国際社会からの支援を増加させる。
  4. 世界的な行動計画を導入・実施し、水と衛生分野における資金を確保する。
© UNICEF/HQ05-0540/Josh Estey

ユニセフ(国連児童基金)では、ミレニアム開発目標7の具体的目標のひとつ、「2015年までに安全な水を継続的に利用できない人の割合を半減する」の達成を目指して、「子どもの生存と成長」を活動重点分野のひとつに掲げています。



同報告書の詳しい内容、および日本語版に関するお問い合わせは、国連開発計画(UNDP)日本事務所までお願いいたします。

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