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財団法人日本ユニセフ協会

ユニセフについて 組織と財政

「赤ちゃんにやさしい病院」イニシアティブ

今世界では、およそ3秒に1人の割合で、5歳になる前の幼い命が失われています。
「そうした”適切な新生児ケア”の鍵となるのが、母乳による育児。 」

いわゆる「粉ミルク」などの人工乳は、先進国のみならず、今では多くの途上国でも、お金さえあれば、容易に手に入るようになりました。しかし、清潔で安全な飲料水を入手できる人の数はまだまだ限られています。また、多くが1日1ドル未満の生活を余儀なくされている状況の中で、そうした人工乳を買い続けることは容易なことではありません。

一方、母乳は赤ちゃんにとって必要な全ての栄養素を供えた「完全食品」と言われています。成長に必要な栄養素のみならず、様々な病気やアレルギーから赤ちゃんを守る免疫物質も含まれています。また、授乳時にお母さんと触れ合うことで、赤ちゃんの精神的な発達にも大切な影響を与えているとも言われています。

    © UNICEF/ HQ05-1224/Roger LeMoyne

さらに、母乳による育児は、お母さん方の身体を守る役割も果たしています。

母乳育児には、次の妊娠を抑制する効果があります。
妊娠・出産によって疲れた母体が、次の妊娠に必要な体力を十分回復するまでの間、お母さんの身体を、妊娠のリスクから守ってくれるのです。
(途上国の妊産婦死亡率の高さの陰には、こうしたことも背景にあるのです)

「母乳育児成功のための10か条」

ユニセフと世界保健機関(WHO)は、こうした母乳育児を中心とした適切な新生児ケアを推進するため、全世界で「赤ちゃんにやさしい病院」イニシアティブを展開し、長期にわたって母乳育児に積極的に取り組み、認定審査に通過した施設を「赤ちゃんにやさしい病院」に認定しています。

<母乳育児を成功させるための10か条>

    © UNICEF/ HQ04-0961/Giacomo Pirozzi
  1. 母乳育児の方針を全ての医療に関わっている人に、常に知らせること
  2. 全ての医療従事者に母乳育児をするために必要な知識と技術を教えること
  3. 全ての妊婦に母乳育児の良い点とその方法を良く知らせること
  4. 母親が分娩後30分以内に母乳を飲ませられるように援助をすること
  5. 母親に授乳の指導を充分にし、もし、赤ちゃんから離れることがあっても母乳の分泌を維持する方法を教えてあげること
  6. 医学的な必要がないのに母乳以外のもの水分、糖水、人工乳を与えないこと
  7. 母子同室にすること。赤ちゃんと母親が1日中24時間、一緒にいられるようにすること
  8. 赤ちゃんが欲しがるときは、欲しがるままの授乳をすすめること
  9. 母乳を飲んでいる赤ちゃんにゴムの乳首やおしゃぶりを与えないこと
  10. 母乳育児のための支援グル−プ作って援助し、退院する母親に、このようなグル−プを紹介すること

現在、134カ国15000の病院が「赤ちゃんにやさしい病院」に認定されています。

日本国内では、ユニセフから認定審査業務を委嘱された「日本母乳の会」が、その審査(現地審査も含む)を行い、ユニセフへの認定申請を行っています。

日本母乳の会ホームページ

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