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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

アフガニスタン:国際平和デーに、ポリオ撲滅予防接種キャンペーンを展開

【2008年9月22日 アフガニスタン発】

写真はポリオ・ワクチンの投与を受けるアフガニスタンの子ども。
© UNICEF Afghanistan/2008/ Knott
武力衝突が続く地域の子どもたちのために、「国際平和デー」を使ってアフガニスタン全国ポリオ撲滅キャンペーンを実施。写真はポリオ・ワクチンの投与を受けるアフガニスタンの子ども。

9月21日、アフガニスタン国内の武装勢力(タリバンを含む)と国際駐留軍は、アフガニスタン最大規模の「国際平和デー」を遵守すべく、それぞれ武器を置くよう求められました。

この日、「国際平和デー」を迎えたアフガニスタンでは、行進、集会、式典などが行われ、「国際平和デー」を祝う凧が、国内中で揚げられました。

アフガニスタンで活動しているユニセフ、ユネスコ、WHO(世界保健機関)は、子どもの健康と福祉への責任を履行する絶好の機会として「国際平和デー」を捉えるよう、全ての勢力に呼びかけたのです。そして、学校、識字センター、児童・生徒、教師を暴力や攻撃から守るよう訴えました。

2008年1月〜9月20日までの間に、アフガニスタンの200校以上の学校が襲撃されており、37人が命を落としています。

ポリオ撲滅予防接種キャンペーン

待ち望まれたこの「暴力停止」の機会を利用して、14,000人の予防接種者が、アフガニスタンの南部、東部、西部の政情が不安な地域で、子どもたちにポリオ・ワクチンの予防接種を実施しました。これも全て、ユニセフ、WHO、公衆衛生省が協力して行っているアフガニスタン国内予防接種キャンペーンの一環として実施されたものです。

9月21日〜23日の3日間にわたって行われるこのキャンペーンで、カンダハル州、ヘルマンド州、ウルズガン州、ナンガルハル州、ラグマン州、西部のファラ州でもポリオの予防接種が行われます。

「ポリオの予防接種チームが地域に入って活動することを認める」という声明が、タリバンから出されました。

全ての子どもたちに予防接種を

アフガニスタンでは、今年に入り、18件のポリオの症例が報告されています。去年の同じ時期には、9つの症例が報告されていました。これらのほとんどが、南部と東部の州で発症したものですが、これらの地域は、武力紛争が続いており、アクセスが難しい地域です。

「アフガニスタンでのポリオの根絶は可能です。しかし、全ての武装勢力の協力と、コミュニティレベルでの協力が必要です」ユニセフ・アフガニスタン事務所のキャサリン・ムベンゲ代表は話します。

平和に通じる窓

「今日のイベントは、アフガニスタンでの平和を希求する人たちがものすごく多いことを物語っています」国連事務総長特別代表カイ・エイデ氏は、「国際平和デー」に寄せるメッセージの中で述べました。「平和に通じる窓が今日、開かれました。これはアフガニスタンの人々の声を伝える窓です」と、エイデ氏。「1日だけの平和でも、スタートとしては意味があります。しかし、私たちは『永続的な平和』を共通目標とすべきでしょう。」

国際平和デーは、1981年に国連決議として制定され、毎年9月に行われる国連総会の開始日を「国際平和デー」としてきました。2002年からは、9月21日を恒久的な記念日とし、「国際平和デー」とすることが決まりました(国連決議は2001年)。

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