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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

日本政府、アンゴラにおけるポリオ撲滅のため ユニセフと協力

【2011年2月22日 東京発】

© UNICEF Tokyo/2011/Ayano Sato
シコティ・アンゴラ外務大臣立会いの下、日本政府が同国においてユニセフ経由で実施するポリオ撲滅のための無償資金協力に署名する、前原外務大臣と平林ユニセフ東京事務所代表。

ユニセフのアンゴラにおけるポリオ撲滅計画について、日本政府は3億8,300万円(約470万ドル相当)を供与額とする無償資金協力の実施を決定し、2月21日に日本政府とユニセフとの間で書簡の交換が行われました。ジョルジ・シコティ・アンゴラ共和国外務大臣参列の下、日本政府からは前原誠司外務大臣、ユニセフからは東京事務所代表の平林国彦が参加し、署名を行いました。

遠隔地の子どもたちのために奮闘

今日、野生株ポリオウィルスの伝播は、4カ国(アフガニスタン、インド、ナイジェリア、パキスタン)を除き、全世界で阻止されています。これら4つの蔓延国が、2009年に発生した新たなポリオ感染例の91%を占めました。ポリオウィルスの伝播阻止の遅れにより、アフリカを中心とする18のポリオ非常在国に感染が広がっています。アンゴラにおける感染数は、アフリカ全体において大部分を占めています。これらの国々でウィルス感染を止めることは、世界的な撲滅を目指す上で、最後の課題となっています。

専門家から成るアドバイザリー・グループによる過去4年間の調査結果によると、アンゴラは、一定の条件を満たせば、2011年末までに野生株ポリオウィルスの伝染を防止できる可能性が高くなっています。その条件とは、遠隔地の住民も含めた子どもたちがワクチン接種を受け、予防接種の質も改善されるというものです。加えて、効果的かつ高感度の監視システムが、全ての地方自治体において維持されなければなりません。

最後の一押しのための援助

© UNICEF Tokyo/2011/Ayano Sato
アンゴラにおけるポリオ撲滅のための無償資金協力に署名後、握手を交わす前原外務大臣と平林ユニセフ東京事務所代表。

今回の日本からの資金を元に、ユニセフはアンゴラからポリオをなくすことを目指しています。日本の支援により、ユニセフはおよそ576万人の5歳未満の子どもたちのために経口ポリオワクチンを投与することができます。また、アンゴラの保健省が必要としている技術的支援を、ユニセフが提供することが可能となります。ユニセフのアンゴラ事務所所長コーエン・ヴァノルメリンゲン博士は、ドナー国である日本の決意の重要性を強調しました。「日本政府がポリオ撲滅に向け継続的に支援して下さっていること、そして特に、撲滅まであと一歩という段階でご支援頂けることに、我々は深く感謝しています。今回の日本政府からの資金協力で、一年を通じてユニセフはアンゴラにおいて補完的予防接種(全国規模等で一斉に投与する予防接種)で必要なポリオワクチンをすべて調達することができます。」

公平性のためのパートナーシップ

外務省は、本件に関わる2月21日付のプレスリリースで、「日本は2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)においてポリオ撲滅を含む保健分野での支援を表明しており、今回の協力はその支援策の一環となる」と表明しています。ユニセフでは、最も貧しい子どもたちに援助を届け、公平性のある世界を実現するため、日本政府との更なるパートナーシップに期待を寄せています。

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