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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたちは今

中央アフリカ共和国:妊産婦破傷風と新生児破傷風の撲滅のために

【2008年1月29日 中央アフリカ共和国・ロバイエ発】

© UNICEF CAR/2008/Holtz
予防接種記録カードを持ったピグミー族の女の子。

生後一ヶ月のクパちゃんは、高熱とひどい痙攣から、生まれてから何も食べることが出来ませんでした。これは、新生児破傷風の典型的な症状です。深い森の中に暮らすピグミー族のタチャナさんは、赤ちゃんを助けるため、村から15キロ以上歩いて病院に行きました。

「この子が元気になってほしいだけです」。赤ちゃんを腕に抱いた19歳のタチャナさんは、こう話しました。破傷風は、この国で7番目の死亡原因です。ピグミー族の人々は、保健や衛生施設へのアフセスが困難であることが多く、破傷風に非常に感染しやすくなっています。救命治療は、最低限の生活をしているロバイヤのほとんどの人にとって、あまりにも高額です。

しかし、クパちゃんはとても幸運でした。村の人たちが、わずかなお金を出し合い、治療費を工面してくれたのです。しかし、治療を受けたとしても、新生児破傷風に感染した赤ちゃんの多くは命を落としてしまいます。

© UNICEF CAR/2008/Holtz
中央アフリカ共和国全土で行われた新生児破傷風根絶キャンペーン(予防接種の順番を待つ親子)。
破傷風撲滅キャンペーン

こうした状況を克服するため、ユニセフは、妊産婦と新生児の破傷風根絶キャンペーンを全国で展開。アカ・ピグミー族を含む、150万人以上の女性と子どもたちがその恩恵を受けました。

保健省や国連人口基金と協力して展開されたこのキャンペーン。ユニセフは、妊娠年齢期の女性に破傷風予防接種を投与し、免疫を高めるビタミンA剤や予防接種、駆虫剤を子どもたちに提供しました。

命を守るための活動

森で暮らすアカ・ピグミー族の人々にとって、果物、野菜、そしてお肉は普通に食べられる食材です。彼らの生活はほぼ自給自足。この国の他の地域の人々と較べても、その食生活は良い方です。しかしながら、保健や衛生施設へのアクセスがないために、ピグミー族の子どもたちは、寄生虫などの非常にありきたりの病気で簡単に命を落とす可能性に常に晒されているのです。

また、アカ・ピグミー族の人々は、近年、病気のみならず、慢性的貧困、社会的変化から取り残されるなどの脅威に晒されています。多くの人々が大きな町や村の近くに移り住みはじめていますが、社会的差別から、学校や病院に通えない人々が少なくありません。また、金銭収入を求めるあまり、搾取的な環境での労働に従事する人々も少なくありません。

「森での生活は厳しいです。お金がありませんから、子どもたちが病気になったとき、病院へ連れて行くこともできません。それに、森の外の人々からは偏見の目で見られます。だから、森を離れたくはありません。ンゴウマに留まることは、私たちにとって、とても大切なことなのです。ここは、私たちが先祖代々住んできた土地なのですから」。3歳の子どもを持つカノさん(28歳)は、このように話しました。 ピグミー族の人々を対象にした今回の予防接種キャンペーン。世界から「忘れられた」彼らが、安心して生活を送れるようにするための地道な支援の小さな一歩なのです。

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