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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

インド:いまだ続く洪水被害で3100万人が被災


【2007年8月8日 ニューヨーク発】

今年、洪水被害の続くインドでは、3100万人が被災、1294人もの死者が出ています。また、13万1754戸の家屋が全壊し、45万8390戸も被害を受けました。

© UNICEF/HQ07-1069/Rundrajit Das
インド・ビハール州の東チャンパラン地区で、氾濫の後、水浸しになった村
© UNICEF/HQ07-1066/Das

最も深刻な被害を受けたのはインド東北部です。アッサム州では少しずつ状況が改善されつつありますが、ビハール州ではまだ復興の目途が立っていません。ウッタルプラデーシュ州でも多くの人々が被災し、オリッサ州でも豪雨が続いています。

ユニセフは、ビハール州やウッタルプラデーシュ州に防水シート、ORS(経口補水塩)、浄水剤などの物資を届けるなど、NGOや政府機関とも協力し、支援活動を行っています。

ビハール州の状況

ここ数日間、ビハール州北部ではそれほどひどい雨は降っていないため、洪水をもたらした主要な川は水が引きつつあります。しかし、状況が改善された部分もある一方、今度は淀んだ水によって、150万人以上の5歳未満児を含む1200万人もの人々の健康が脅かされています。ビハール州における死亡者数は105人に上っています。

ユニセフは被害の大きかった4地区に、ビニールシート、浄水剤、ORS、ポリタンク、ろうそく、マッチなどの支援物資を届け、女性や子どもを中心とする約2万人に供給されました。

また、ビハール州政府と協力し、被災した地域に対し50の医療チームを派遣し、医療ケアやはしかの予防接種を行うほか、病気の発生を早期に発見したり、抑制するため、医療調査を開始しています。

ウッタルプラデーシュ州の状況

ウッタルプラデーシュ州の洪水被害を受けた地域では、雨がやみ、川は危険な水位レベルを脱し、水位は少しずつ下降し始めました。しかし、いまだに210万人を超える人々が困難な状況にあり、保健・衛生状況の改善は最も急を要する課題となっています。20地域の2665の村が被害を受け、公式な死亡者数は153名に上っています。

ユニセフは、防水シートや浄水剤などの物資を準備し、被災者へ届くように手配をしました。また、被災地域へ医療チームを派遣し、子どもや妊婦、乳児をもつ母親を中心に、医療ケアを行うほか、病気の発生や伝染病の兆候を早期に見つけるため、地域の保健と衛生状況の調査を行っています。

アッサム州の状況

アッサム州では、川の水位は低下しつつありますが、いまだに氾濫の恐れがあるレベルを脱していません。また、停滞して淀んだ水によってひきおこされる病気の危険性も高まっています。さらに、今後も更なる降雨が数日間続くと予想されており、もし、このまま雨が降り続くと、再び水位が上昇し、河川が氾濫する恐れがあります。救援キャンプや一時避難所に避難する人の数が増えることによって、はしかなどの感染症が広がる危険も高くなります。

アッサム州の26地域では667万もの人々が洪水によって被災しました。報告されている死者数は34人。また1285戸の家屋が深刻な被害を受け、12万8606人が救援キャンプでの生活を余儀なくされおり、その多くは女性と子どもたちです。

ユニセフは、アッサム州で、政府やNGOと協力し、迅速で効果的な救助活動を行っています。被災地域に対し、非常用食料、蚊帳、浄水パック、ORS(経口補水塩)、水質検査キット、ポリタンク、レクレーションキットなどを届けるほか、最も被害の大きかった6地域の子どもたちに、はしかの予防接種を行い、ビタミンAサプリメントを提供しました。

オリッサ州の状況

8月4日から6日にかけての豪雨で、オリッサ州南部の河川は水位が上昇しています。

オリッサ州の主要都市であるカタックでは、5万人が一時的に孤立状態となったほか、3146人が住んでいた家から避難せざるをえなくなりました。カタックでは水位は減少し始めていますが、水が引いた後も、洪水がもたらしたさまざまな被害は人々の生活を脅かすでしょう。

オリッサ州南部では6地域が洪水の被害をうけました。被害の大きさは他の州ほど深刻ではありませんが、今後また雨量が増加すれば事態は悪化するといわれています。

政府は被災地に対して医療チームを派遣し、無料で使える台所設備を提供しました。ユニセフも、NGOや他の国際機関と協力して、ORS(経口補水塩)などの必要物資を届けたり、現地の被害状況の調査を行うなどの支援活動を展開しています。

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ユニセフの支援活動を支えているのは、皆様からの温かいご協力です。
特に、定期的な募金は、大きな支援に結びつきます。
定期的な募金によって、長期的な計画と支援が可能となり、緊急支援にも対応できるのです。
皆様の温かいご理解とご協力をお願い申し上げます。

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