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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

ネパール:被災者55,000人 洪水被災地への支援を急ぐ

【2008年8月26日 ネパール・サンサリ】

いかだで物資を運搬する人々。
© UNICEF Nepal/2008
ネパールの洪水被害を受けた村に、いかだで物資を運搬する人々。

先週、サプタコシ川が決壊。流域の6つの村が流され、多くの女性と子どもたちを含む何千人もの人々が、スンサリ郡の中心部イナルワで、学校など24箇所に設置された一時避難所で不安な日々を過ごしています。

この他、まだ屋外や屋根の上、決壊を免れた川の土手の上などに、間に合わせのテントを張ってしのいでいる人々もいます。

「川の東側の土手にあった二つの堤防は、モンスーン『フレンジィ』によって流されてしまいました。サプタコシ川の支流は、下部の農村に流れていき始めています。何人かは、高台へ避難していましたが、多くの人が、不意をつかれてしまって・・・」と、ユニセフ・ネパール事務所のドバン・ラウォティは伝えます。

村中に水が溢れ、水位が上がる中、村人たちは、学校や公共施設に設置された一時避難所に逃れてきました。人々が助け出した家畜も、道や学校の庭に繋がれています。

今後も増加が予想される被災者数

一時避難所に避難している村人たち
© UNICEF Nepal/2008
マドフバン村の川べり沿いにある一時避難所に避難している村人たち

政府の推計では、約55,000人がこの洪水によって住む場所を奪われ避難を余儀なくされました。専門家は、もし雨で水かさが増した川が土手を浸食し続ければ、被災者の数はさらに増えるだろうと懸念しています。

スンサリ郡の地域災害救済委員会(DDRC)は、ユニセフをはじめとする人道支援団体の協力を得て救援活動を行っています。

ユニセフは、避難所の飲料水や衛生施設の状況や、被災者の栄養、教育、保護のニーズの調査を急いでいます。

困難の中での緊急支援

「ユニセフは、災害が起きてすぐ、万一のために備蓄していた支援物資を、スンサリとサプタリの2000世帯に届けました。この支援物資には、毛布、飲料水用のバケツ、防水シート、衛生キット、救急キット、水浄化液などが含まれています」。(ユニセフ・ネパール事務所のサニタ・カヤスサ緊急支援担当官)

また、ユニセフは、水・衛生部門で活動する他の援助団体と協力して、今後、衛生関係の物資を提供するほか、手押しポンプ、簡易トイレ、ゴミ捨て場、女性や若者用に分かれた水浴びスペースの設置を進めていく予定です。

しかしながら、主要幹線道路が洪水で押し流されてしまったため、支援活動も困難に直面しています。現在残されているのは、国の東西を貫く幹線道路だけ。多くの地域への支援活動は、ボートやヘリコプター、時に象を使って行われています。

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