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公益財団法人日本ユニセフ協会

国際協力人材養成プログラム

海外インターン体験記

ラオス教育セクターでのジェンダー平等に向けて

氏名:原 令子
派遣先:ラオス事務所
派遣期間:2012年10月〜2013年2月

2012年10月から2013年2月まで、ユニセフ・ラオス事務所の教育セクションでインターンの機会を頂きました。修士課程でジェンダーと開発を専攻しているため、主にジェンダーと教育の分野について担当させて頂きました。また、2010年度のJCU国際協力講座を受講させていただいたことが、活動するうえで大変役立ちました。活動内容につきましては、ジェンダーと教育の分野以外にも、様々な業務を経験する機会を頂きましたが、本文では以下の2点について報告させていただきたいと思います。

まず、1点目として、ラオスにおける教育とジェンダーについてのレポートを作成しました。 主に、ユニセフの支援で新しくラオス政府が調査作成したEducation Management Information System (EMIS)のデータをジェンダーの視点から分析しました。これまでラオスの教育セクターでは、ジェンダーに関するレポートがなかったため、教育セクター全体に役立ったという評価を頂きました。また、内容のひとつとして、男子の留年率、退学率の多さを指摘しました。ジェンダーと教育というと、女子の問題に注目が集まりがちでしたが、ジェンダー平等のためには、女子・男子それぞれの問題とその背景を分析する必要があるという提言をし、教育セクター内で共有していただくことができました。

ラオ語が母語でない子どもたちを対象とした就学前クラスの授業。
ラオス北部ルアンナムター県の村の小学校での授業。

2点目は、ラオス教育省内へのGender Education Technical Working Groupの設立の提案、及び実現までのアドミニストレーションを担当させていただきました。このワーキンググループの目的は、教育省内、教育セクター内でのジェンダー主流化を目指すこと、及び単なる情報共有の場ではなく、戦略的にジェンダー主流化を目指すことです。教育省のInclusive Education Centre のDirectorを補佐し、教育省内での意見調整、他の援助関係者に参加協力依頼等を行いました。成果として、教育省内での合意を得ることができました。また、このようなジェンダー平等のためのワーキンググループは、教育以外のセクターでも設立されていなかったため、関係者から注目を集めました。

フィールドトリップにて。ルアンナムター県、及びシン郡教育局担当官の方と。

毎日のようにオフィスに相談に行く私の、ラオスでの生活の心配もし、指導してくださった直属上司の教育セクションチーフに心から感謝申し上げます。また、インターンという立場にもかかわらず、対等に扱い提案を受け入れてくださった教育省及び他の援助機関の担当者の方々、駐ラオス代表をはじめ、ユニセフ・ラオス事務所職員の方々、ラオスで出会ったすべての方々に感謝申し上げます。社会人経験はありますが、国際協力の分野での職務経験はなく、当初は大変不安を感じていました。しかし、今回関わった皆様のおかげで、他分野での経験も無駄にはならなかったと思うことができました。

最後に、このような素晴らしい機会をくださいました日本ユニセフ協会、ユニセフ駐日事務所、支援者の皆様に心より御礼申し上げます。この経験を今後の進路にいかせるよう努力していきたいと思います。

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