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公益財団法人日本ユニセフ協会

国際協力人材養成プログラム

海外インターン体験記

氏名 石塚 修子
派遣先 カンボジア事務所
派遣期間 2016年11月〜2017年2月
家庭訪問で母親から子の予防接種管理カードを受け取り確認するユニセフスタッフ

2016年11月から4ヶ月間、ユニセフ・カンボジア事務所の保健・栄養セクションにてインターンをさせていただき、妊産婦や子どもたちへの健康アドバイスを行う村のヘルスボランティアの評価調査策定に携わりました。これまで青年海外協力隊としてウガンダで住民の健康管理プロジェクトを立ち上げた経験、またインターン直前に修了した大学院での教育と健康促進を軸とした勉強なども活かされ、実りの多いインターン経験となりました。

カンボジアは近年の目覚ましい経済成長で2016年に低所得国を脱した一方、妊産婦や5歳児未満の死亡率はまだまだ高く、生存する児童も35%が低体重に分類されるなど保健分野では途上の部分が多く見られます。特に国境沿いの山間部は保健所の設備も不十分で、少数民族による言語の違いや人の移動、貧困さも相まって安全な妊娠と出産、正常な子どもの発育が長年の課題となっています。配属されたChild Survival and Developmentという部署は保健・栄養・水と衛生が一つとなった新しい部署で、こうした山間部の住民を主要ターゲットとし、特に母親と2歳未満の子どもの成長を支援する様々なプロジェクトに包括的に取り組んでいました。

そのなかで私は、トレーニングを受けた村のヘルスボランティアの効果を測る調査を企画から実施まで担当させてもらいました。政府主導で始まったヘルスボランティアですが10年あまり経つ現在もその効果についてはカンボジアでは調査した前例がなく、試行錯誤の部分もありました。しかし上司からは自由に任せてもらいながらも適切な助言を随所でもらい、ボランティアと住民の双方の視点から実態を測れるようボランティアとして正しい知識と適切なアドバイスのタイミングを測るケーススタディ形式のクイズを作成したり、住民に対して利用度や信頼度を測るアンケートを作成したりするなど、同僚や地域事務所スタッフと話し合いを重ねながら調査内容を詰めていきました。時間的に首都でのプレ調査を実施するまでの担当となりましたが、主体的に調査全体を策定し本調査への道筋をつけられたことで短期間ながら事務所の一員として貢献できたのではと思います。

このプレ調査を含めフィールドへも数回行く機会をいただきました。地方ではヘルスセンターでの医療従事者への聞き取りや家庭訪問での子どもの予防接種事情の聞き取り調査などに同行し、プレ調査ではスラム街の母親に現地スタッフとともにインタビューを行い、公的な医療サービスやヘルスボランティアに対する住民の期待を見聞きしました。こうした中で各地域の特性に合わせた継続的な支援の必要性、また現場から研究・政策提言まで幅広く担うユニセフの魅力を実感できました。

保健・栄養セクションのカンボジア人オフィサー達と

最後に、このような貴重な機会をくださいました日本ユニセフ協会や駐日ユニセフ事務所、また部署に関わらずいつも温かく接してくださったユニセフ・カンボジア事務所の皆さまにこの場を借りて感謝申し上げます。今回の学びを活かし、自身の専門性を磨きながら途上国支援に役立つ人材となれるよう今後も努力していきたいです。

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