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ジャワ島地震情報 第2報
ユニセフ、緊急募金の受付を開始

【2006年5月28日】

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©UNICEF Indonesia/2006/Estey
インドネシア ジョクジャカルタのバントゥル地区ペネンバーン・セノパチ病院で治療を待つ5歳の女の子。病院には、被災した患者がつめかけています。

2006年5月27日の早朝、マグニチュード6.3を記録した大地震はジャワ島中部、インドネシアの芸術文化の中心地ジョクジャカルタ南部を直撃しました。この地震で主にジョクジャカルタ市とジャワ島南岸の間に位置するバントゥル地区で4,600人以上の人々が亡くなりました。

3万人もの人々が負傷し、被災各地で家屋が深刻な被害を受け、10万人もの人々が避難民となりそうです。少なくとも犠牲者の3分の1は幼い子どもたちです。

ユニセフの職員は地震後数時間で現地に到着。その他多くの支援関係者も緊急支援物資を調達し運搬するため、ジャワ島中部に派遣されました。ユニセフチームは現在、生存者への支援を行うための優先順位を立てるため、ニーズ調査を行っているところです。

最初の重点事項は、弱い立場に置かれている子どもや家族に、緊急医療物資や水、食糧、シェルターを提供することです。

幼い子どもが大きな被害を受ける

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©UNICEF Indonesia/2006/Estey
ジョクジャカルタ バントゥルのペンバーン・セノパチ病院の床の上で、点滴をしながら待つ父と娘

地震の24時間後、バントゥル地区の病院は今なお絶望的な状況でした。治安部隊や医療ボランティアによって担架で新しい犠牲者が次々と運ばれてくるため、病院の医師と看護士は緊急の医療措置を求める患者さんを探すのに見るからに手一杯です。けがの多くは、手足の骨折、頭蓋骨骨折、顔面負傷で、脳震盪(のうしんとう)、日射病、脱水症なども見られます。

幼い子どもは特にひどく被害を受けました。小さくきゃしゃな体は、夜明け前に自分たちの上に落ちてきた頑丈な天井や壁には明らかにかないません。よちよち歩きの幼児の多くは見分けがつかないくらいに包帯でぐるぐる巻きにされていました。

医療物資が足りない中、医師はしばしば病院前の庭で、麻酔もないまま屋外緊急手術を行うことを強いられました。親は、負傷し深い心の傷を負ってショック状態の子どもを落ち着かせるのに必死です。

周辺地域では、前日の悲劇の傷跡があちこちで見受けられます。全壊した家屋、瓦礫に囲まれて散在した私物とたたずむ家族、ぺちゃんこになった校舎、ねじれた電気ケーブルと線が切れてパチパチと鳴っている電線、亀裂の入ったアスファルトの道路、倒木で遮断された村の小道、次に頼りにすることろが分かるまでお茶を準備しながら一つのガスストーブの周りに寄り添って震えている家族。

物資の空輸を開始

ユニセフは今日、地震の余波の中にいる家族と子どもの基本的なニーズを満たすための支援を行うため、被災地域に緊急支援物資を空輸しています。物資の内容は、

  • 折り畳み式給水容器 30個
  • 保健キット 10個
  • 衛生キット 15個
  • 大きいテント 10張
  • 家族用テント 100張
  • 防水シート 2,000枚
  • 調理セット 300個

各緊急保健キットには10,000人の3ヶ月分の薬、基本的な医療機器が入っているほか、衛生キットには石けんや洗面器、タオルといった基本的な洗面用具が入っており、家庭に提供されます。

追加物資は月曜日と金曜日に空輸される予定で、水曜日にはさらに陸上輸送もされる見込みです。国連とWHOの職員は医療機器と薬を被災地に空輸する手はずを整えているところです。

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◇ 募金のお願い ◇

 ユニセフは、ジャワ島地震に被災した子どもたちのための緊急支援を行っています。
皆さまのご協力をお願いいたします。
(募金の受付は9月末日までとさせていただき ます。)