|
|
ジャワ島地震情報 第3報
|
|||||||
| 被害状況(5月29日現在) 死亡者数:約5000人 負傷者数:1万5000人 避難民:推計13万人以上(内40%は18歳未満の子ども、15%が5歳未満の乳幼児) 損壊した建物:学校33、病院1、保健センター6、主にバントゥル、クラテン地区の家屋2万5000棟が倒壊 |
家を失った人の殆どが、家があった場所の近くに留まっており、小学校などの公共施設等の周辺に15箇所程の避難キャンプが出来ていて、各所に100名から200名が避難しています。
緊急救援活動が続いていますが、遺体の収容と負傷者の手当てで手一杯です。救急医療は治療可能な人数の約5倍の負傷者を抱えています。水もなく衛生状態も悪いので、病院の状況はますます悪化しています。
![]() |
©UNICEF/Indonesia/Josh Estey /May 2006 |
バントゥル地区に12箇所ある浄水施設のうち、停電と給水ネットワークへのダメージにより、9箇所が機能していません。遮断された道路や破壊された橋のために、陸上輸送、特にソロに向かうものに支障が出ています。ジョクジャカルタの公共交通機関は回復し、被災地以外の電気の供給は再開されました。店舗は営業を再開しました。食糧不足への不安は、政府及び支援機関が食糧を輸送しているおかげで、少なくなりました。
ユニセフによる緊急物資の第一便が5月29日ジョクジャカルタに到着し、最大の被害を受けた地域で配給されています。供給された物資の内訳は、
30日以降、空輸で追加の物資が届けられる予定になっており、北スマトラ州のメダンにあるユニセフの倉庫からは、29日追加物資が陸路で送り出されました。
現地入りしている国際支援組織の中で、子どもの保護、教育と並び水と衛生の分野を主に担当することとなったユニセフは、国際NGOや地元政府機関と協力し、給水車5台(1台あたり4000リットルを運搬可能)を確保し、バントゥルの病院等の公共施設5箇所に臨時給水所を設置し一日4万リットルの給水活動を開始しました。30日中には更に15箇所の臨時給水所を設置します。給水車も50台程度までに増やすべく準備を進めています。
また、水と衛生状況が悪化している病院のために、ユニセフは、地元NGOと協力し、病院各所にこれまでに衛生キット1000セットを配布しました。30日には仮設トイレも設置されます。また、15箇所の避難民キャンプにも、インドネシアのNGOと現地政府機関と協力し、仮設トイレを設置します。
![]() |
©UNICEF/Indonesia/Josh Estey /May 2006 |
| 天井が崩れ落ちた学校 |
ユニセフのこれまでの調べで、被災地の学校33校が崩壊したことが確認されました。今学期が既に残り2週間を切っており、また安全上の問題・懸念などから、地元政府は、29日今学期中の学校の再開を断念しました。29日午後、インドネシア政府財務省の呼び掛けで開催された、緊急・復興支援計画検討会議の場で、学校等の公共施設の再建が、最大の優先課題の一つとして確認されました。これらを受け、ユニセフは「バック・トゥ・スクールキャンペーン」(施設の修復、教材の提供等子ども達を学校に戻すためのキャンペーン)を新学期の始まる7月に実施するべく、準備を始めます。
ユニセフの子どもの保護専門家担当チームは、29日までに、現在機能している病院5箇所と孤児院1箇所の調査を完了しました。この調査からは、保護者とはぐれた子どもの問題は大きくない(これまでに確認されていない)ものの、子どもたちの多くが強いショックを受けており、「心のケア」の支援が急務であることが確認されました。ユニセフは、30日未明までにバントゥルに子どもの保護センターを設置し、レクリエーションとトラウマ・カウンセリングのサービスを提供していきます。
ユニセフは、29日までに17人を派遣しています。緊急支援専門家、水と衛生の専門家、教育の専門家、子どもの保護の専門家、保健の専門家、広報官の他、ユニセフ・インドネシア代表ジアンフランコ・ロティグリアーノも、現地で支援の陣頭指揮などにあたっています。
**************
◇ 募金のお願い ◇
ユニセフは、ジャワ島地震に被災した子どもたちのための緊急支援を行っています。
皆さまのご協力をお願いいたします。
(募金の受付は9月末日までとさせていただき
ます。)