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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ボリビア:ユニセフ、洪水被害を受けた子どもの保護を最優先

【2007年2月28日 ボリビア発】

ユニセフは本日(28日)、ボリビアで最近発生した洪水により被災した多くの家族が感染症の危機にさらされていると発表。なお、ボリビアでは今もリオ・グランデ川とリオ・マモレ川の水位は上昇を続けている。また、健康に関するレポートによると、マラリア、リーシュマニア症、ハンタ・ウィルス、呼吸器感染症、皮膚疾患、下痢、結膜炎などの発症件数が増加していることが明らかになった。

民間防衛組織と国連機関からの情報によると、ボリビアの全9県のうちの8県で、67,899世帯(30万人以上)が被害を受けている。もっとも深刻なのは、サンタクルス県とベニ県である。

ユニセフは国連システムとの連携のもとで人道支援活動を行い、飲料水や衛生施設、食糧、シェルターなどを被災者に提供している。また、5歳未満の子ども3,300人のために袋入りの栄養補助ビスケットも提供した。このビスケットは、子どもたちが日常の食事から摂取する栄養を補完するためのもので、プロテイン、カルシウム、鉄分、ビタミンC・A・B1・B12、葉酸、亜鉛を含んでいる。5歳未満の子どもがいる全世帯に、週1度、250gのビスケット1袋が支給される。

ユニセフはまた、飲料水と衛生施設の分野でも貢献している。これまでに90のテント、50の簡易トイレ、50のごみ用コンテナが配られ、簡易シェルターに設置された。また石鹸、トイレットペーパー、歯磨き粉が入った衛生キット1,000セットと、飲料水の大腸菌混入を検査する水質分析キット20組が配布された。

これまでに、簡易シェルター内に3つの水タンクを設置し、2,000枚の衛生冊子が手渡された。ユニセフはまた、シェルターで保護されている子どもと妊婦の人口調査を実施。この調査は、家庭内暴力に反対する活動や心理的情緒的回復の推進を促すのに役立つ。現在シェルターには2,115人の子どもと84人の妊婦がいる。

国連は2月21日付けで人道支援を呼びかけ、ボリビアの9県のうち7県における緊急のニーズに応えるべく、国際社会に対し、920万米ドルの資金拠出を要請した。

ボリビア国内で、およそ5,000世帯が仮のシェルターで生活している。シェルターはサンタクルス県に32カ所、ベニ県に44カ所、コチャバンバ県に2カ所あり、その多くは学校内に設置されている。また、何世帯かは、道路沿いの小高い場所に自宅から所有物を運びだし、何とか水位の上昇から逃れたものもいた。

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