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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ナイジェリア政府、全食塩のヨード添加を達成
アフリカで最初に国際社会から認定

【2007年5月11日、アブジャ発】

ユニセフは今日(11日)、ナイジェリア政府が全食塩のヨード添加を達成したことについて祝辞を述べた。この成果は、4月にトルコで開催された微量栄養素の欠乏に関する国際フォーラムの場で、“ヨード欠乏症の持続可能な根絶のための国際ネットワーク”によって正式に認められたものである。2005年から国外の専門家チームによってナイジェリアのヨード欠乏症根絶プログラムが査定されてきたが、今回、アフリカで最初に全食塩のヨード添加を達成したことが認定された。

「ナイジェリアは98%の世帯が十分にヨード添加された食塩を利用することができ、また工場の食塩生産におけるヨード添加が100%実施されているため、このすばらしい快挙を達成することができた」。ユニセフ・ナイジェリア事務所長アヤルー・アバイ氏はこう述べた。「ヨード添加塩は、ヨード欠乏症(予防可能な知的障害や脳障害の主な原因となっている)から子どもを守るためのもっとも効果的な方法である。今回のナイジェリアの認定は、アフリカ大陸にとって画期的な出来事である」

1980年代、ナイジェリアではヨード欠乏症が公衆衛生における大きな問題のひとつであった。1988年の甲状腺腫発症率は67%にものぼっていた。さらにヨード欠乏症は、子どもの精神的な障害やその後の低い学習能力の原因となっていた。この公衆衛生上の問題と闘うため、ナイジェリア政府はユニセフの支援を受けて、全食塩へのヨード添加プログラムに着手した。

このプログラムが始まった1993年には、国内で消費される食塩へのヨード添加率は40%に過ぎなかった。しかしながら過去10年間で、このプログラムはめざましい成功をおさめた。現在の甲状腺腫発生率は6%まで減少し、ヨード添加塩を利用している世帯は継続的に増加して今日の100%を達成した。このプログラムは、食品医薬品管理局(NAFDAC)がナイジェリア標準化機構と国家計画委員会の協力を得て実施している。成功の要因には、食品業界の参加と食品医薬品管理局による強力な実施が挙げられる。

2005年、ナイジェリアはアフリカで初めて、 “ヨード欠乏症の持続可能な根絶のための国際ネットワーク”を招聘し、 外部からの査察を実施した。2005年11月から12月に国際チームが主要10項目についてヨード添加塩プログラムを査定し、「ナイジェリアは重大な健康問題であるヨード欠乏症の事実上の根絶を達成し、全食塩のヨード添加を達成した」と結論づけた。

ユニセフ・ナイジェリア事務所は、ナイジェリアにおけるヨード添加塩プログラムに資金を拠出した米国国際開発庁(USAID)とキワニス・インターナショナルに対し感謝を表明する。

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