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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ユニセフ、イエメンのハドラマウト州で洪水の被害を受けた
子どもと家族に支援物資を届ける

【2008年11月2日 イエメン・サナア発】

イエメンのハドラマウト州を襲った熱帯低気圧による洪水で被災した子どもと家族に対して、ユニセフは支援を開始している。支援物資は2日、首都サナアを出発した。洪水は谷の村々を押し流し、多くの人たちが我が家を捨てて避難せざるを得ない状態に陥っている。国連は、災害が起きて72時間以内に、イエメン政府と共に支援活動を開始。被災規模を把握するため緊急の調査を行った。

洪水により98人が死亡、何千人もが避難を強いられた。2万2,000人が65の学校に避難。3,264軒が損壊した。道路が寸断されているため多くの場所が孤立しており、正確な被害状況が把握されていない。イエメン中央部のワディ・ドーン、タリム、サアが大きな被害を受けている

子どもと女性たちは、汚い水を原因とした病気にかかるリスクが高まっており、厳しい冬を前に困難な状況を強いられている。初期の調査では、安全な水、毛布、衛生関連の品物、石鹸、食料、食料品以外の日用品が緊急に必要だと見積もられている。ユニセフが今回送り出した支援物資の中には、浄水剤、飲み水を入れる容器、毛布、石鹸、困難な生活の中で必要となってくるそのほかの日用品が含まれている。

ユニセフ・イエメン事務所のアブドゥ・カリム・アジバデ代表は、支援物資が被災地に向かう前の晩にインタビューに答えて次のように述べた。
「今回の自然災害は大きく複雑で、準備もないところに不意打ちをかけるものだった。そのため、政府や市民社会も手をこまねいている状態である」。

ユニセフは、この他にもコペンハーゲンの物流倉庫から浄水剤を空輸し、汚い水によって人々が病気になるのを予防する予定。「イエメンの子どもたちは通常でも栄養不良の状態にある。そうした子どもたちが洪水の後の汚れた水で病気にならないようにする。それが、ユニセフの優先事項のひとつである。ハドラマウト州に送り出した支援物資には、飲み水を入れるための容器、貯水タンク、そして子どもや家族が、人々で混雑する臨時の避難所で必要となる基礎衛生関連の品物が入っている」とアジバデ代表。

こうした支援物資を被災後1週間以内に被災地の人たちに送り込むことが重要である。州政府がきちんと水関連の計画を立て、学校を早急に再開できるよう、ユニセフは今後、支援をより充実させる予定である。専門知識を持ったユニセフのスタッフたちが、ハラマウト州政府のもとに送り込まれており、地元の当局者と緊密に協力して、子どもと女性のニーズが優先的に満たされるよう活動を続けている。

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